パート主婦必見の「100万円の壁」について紹介します。
どうも、ファイナンシャルプランナーのシャチ公です。先日、私の母親が「働きすぎちゃって住民税の納税通知書が来ちゃった」と嘆いていました。母は父の扶養に入っており、パートをしているのですが、どうやら100万円を少しだけ超えてしまったようなのです。このように、配偶者の扶養に入りパートをしているという人も多いと思いますが、給料の壁について詳しく説明できるという人は意外にも少ないのではないでしょうか。そこで今回は、配偶者の扶養に入りパートをする人必見の「100万円の壁」をテーマに詳しく解説したいと思います。また、100万円の壁以外にも、扶養に入っているパートやアルバイトが直面するいくつかの壁についても紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
100万円の壁とは?
100万円の壁とは、配偶者の扶養に入りパートをしている人や、親の扶養に入ってアルバイトをしている学生などが覚えておきたい一つのボーダーです。まず、給与所得が100万円未満であれば、特に何も意識することなく働くことができます。年間で100万円というと、一ヶ月あたりおよそ8万3千円程度です。年収100万円を超えてしまうと、「住民税」がかかるようになります。100万円の壁=住民税の壁、とも言い換えられますね。
なお、この年収についてですが、役職手当や有給、ボーナスなども含まれます。これらの額は、源泉徴収票などで確認できますが、1年の中で100万円を超えてしまわないか不安な場合には、毎月の給与明細などを累計していき、年末にはシフトを減らすなどの対策で調整すると良いでしょう。ただし、交通費は一定額までは非課税となり、年収に加算しないので注意が必要です。
また、100万円を超えた時点で関わってくるのは「住民税」の負担のみです。パートやアルバイトの人がよく心配する「社会保険料を払わなくてはいけなくなって手取りが減る」とか「旦那の扶養から外れて給料が減る」とかいうのは、100万円のボーダーではありません。これについては、後半で詳しく紹介します。
住民税はどれくらい支払う?
もし昨年の年収が100万円を超えてしまった場合、6月頃に住民税の納税通知書が届きます。私の母もこれが届いたことで年収が超えてしまっていることに気が付いたようです。住民税は、前年の1~12月の給料をもとに決定される仕組みです。
住民税については、給与に応じて金額が異なりますが、100万円を少し超えた程度の人であれば、およそ6,000円~7,000円程度が相場です。この分を負担しなくてはならないので、100万円をほんの数千円超える程度だとかえって損になってしまいます。自分が100万円を超えないかどうかきちんと給料を計算して、シフト調整などを行うと良いでしょう。
それ以外にも壁がある?
実は、年収については他にも壁が存在します。配偶者の扶養に入っているパート主婦が意識しておきたい具体的なものは以下の通りです。
103万円の壁
年収が103万円を超えると、それ以上稼いだ分に対して所得税が課されます。103万円までは所得税が非課税なので、所得税を取られたくない場合には103万円の壁を意識すると良いでしょう。なお、2017年までは103万円を超えると配偶者控除が使えなくなり、配偶者の税金が上がってしまっていましたが、2018年からはこの壁が150万円になっています。
106万円の壁
年収が106万円を超えると、勤務先によって社会保険に加入することができます。こうなると、配偶者の扶養からは外れることになります。厚生年金と健康保険に加入することとなるので、自ずと手取り額は減ることになります。ただし将来的にもらえる年金が増えますし、保障が手厚くなるので、必ずしもデメリットばかりではありません。
130万円の壁
年収が130万円を超えると、勤務先の規定に関わらず、必ず社会保険に加入しなくてはなりません。つまり、確実に配偶者の扶養から抜けることとなります。給与額にもよりますが、年間で数万円から十数万円手取りが減ることになるので、慎重になる必要があるでしょう。このラインぎりぎりで働くとかえって手取りが少なくなるので、このラインを超えるのであればいっそのこと大幅な収入増を目指すのが良いといえます。
150万円の壁
2018年以降、配偶者控除と配偶者特別控除の制度変更によって、従来は「103万円の壁」といわれていたものが、「150万円の壁」となりました。年収150万円以下であれば、配偶者は満額38万円の配偶者特別控除の恩恵をフルで受けることができます。これを超えてしまうと、配偶者の控除がなくなるので、支払う税金が大幅に増えてしまう恐れもあります。
以上、扶養に入っているパートやアルバイトが押さえておきたい壁について紹介しました。これらのことを親切に教えてくれる勤務先は少なく、自分で理解しておかないと損をする羽目になります。ぜひ扶養に入って仕事をしている人は押さえておきましょう。当ブログでは、他にもお金にまつわる記事を多くアップしています。ぜひ参考にしてみてくださいね!
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