孤独死に備える大家さん向けの保険とは?
どうも、ファイナンシャルプランナーのシャチ公です。本日は、マンションやアパートを持っている大家さんや賃貸住宅のオーナー向けの記事です。増える孤独死に対する保険について詳しく紹介します。
増える一人暮らしのお年寄り
高齢社会となっている昨今、老後を一人で暮らす人も増えてきています。もともと「おひとりさま」の人もいれば、配偶者に先立たれた人もいるわけですが、いずれにしても老後を一人で暮らすことにはリスクが伴います。それが「孤独死」の問題です。孤独死とは、一人暮らしの高齢者が自宅で死亡してしまい、誰も気づかずにしばらく経過してしまうことを指しますが、これが増えているのです。しかも、ワンルームマンションなどの賃貸でこうしたケースをよく見かけます。実際、持ち家を売り払って、賃貸に住み替える人も増加傾向にあるそうです。もし、賃貸で孤独死が発生した場合、大家さん側にはどのようなリスクが考えられるでしょうか。
入居者死亡によるリスクは?
一人暮らしの高齢者が死亡するリスクを考えて、そもそも家を貸し出すときに高齢者を受け付けない大家さんもいると聞きます。高齢者などの入居者が死亡した場合、大家さんには以下のようなリスクが考えられます。
・相続人に連絡がつかない
賃貸借契約というのは、入居者が死亡した場合には相続され、手続きや費用の負担などは相続人や保証人が負うのが一般的です。しかし、場合によっては相続人がいないケースや相続人に連絡がつかないケースも珍しくなく、そうなった場合には大家が対応するしかありません。
・原状回復費用がかかる
孤独死が発生した場合、残されたものを処理する費用として数十万円、そして原状回復にも数十万円かかると言われています。本来であれば、相続人や保証人が負担するものですが、これらに連絡がつかなければ泣き寝入りするしかなく、大家さんが負担することになる可能性もあります。
・発見が遅れるとさらなる面倒に
孤独死の問題でやっかいなのが、発見の遅れです。家族が身近にいない場合や配達員が定期的に尋ねない場合などでは発見が遅れるケースがあり、そうなると原状回復費用も相当な額になります。発見が遅れるほど腐敗が進むわけですから、その後の部屋を誰にも貸すことができない、なんて事態にもなりかねません。家賃を口座振替にしない、掃除当番の回覧板を活用する、などして大家側で対策をするのも一つの手かもしれません。
入居者死亡に備える保険とは?
そんな一人暮らしの高齢者による孤独死といった問題を緩和するために、「入居者死亡に備える保険」というものがあります。最近、社会問題化した孤独死に対してアプローチした保険で、大家さんや賃貸住宅のオーナーを助ける役割を果たしてくれそうです。
代表的な保険に「無縁社会のお守り(アイアル少額短期保険)」があります。公式HPによると、1戸室あたり月300円で、原状回復費用の補償・事故後の空室や値下げの補償・死亡事故が発生したが原状回復費用の補償が下りない場合の見舞金がカバーできるとのことです。
こうした入居者死亡に備える保険を活用することで、部屋での自殺はもちろんのこと、高齢者の孤独死による損害に備えることができます。高齢者という理由で貸すのをためらっている大家さんもこうした保険を活用することで間口を広げることができ、ひいては借りる先のない高齢者の受け口になるのではないかと期待されています。
以上、大家さんや賃貸住宅のオーナー向けの保険について紹介しました。保険はさまざまなリスクに対して効果を発揮する万能なものです。使わなければ掛け捨てにはなりますが、いざという時に便利なので検討してみると良いかも知れませんね。当ブログでは、他にもお金にまつわる記事を多く書いています。ぜひ合わせて参考にしてみてくださいね!
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