子供のおこづかいについてです。
どうも、ファイナンシャルプランナーのシャチ公です。小学生や中学生の子供がいる家庭にとって、おこづかいの問題は誰もが直面することでしょう。しかし、お金に強い子供を育てるためにも、おこづかいの渡し方はとても大切です。そこで今回は、おこづかいの渡し方や年齢別の相場について詳しく見ていきたいと思います。
おこづかいの渡し方ってそんなに大事?
子供へのおこづかいに悩む親御さんって、結構多いものと思います。よく分からずに、周りの家庭と同じくらいに合わせて渡している、という人もいるでしょう。しかし、おこづかいは子供にとって唯一の収入であり、それをやりくりする上で「お金」について学べる大切な機会です。お金の教育という側面を踏まえて、子供の性格や家庭の状況、親の教育方針などを勘案して、渡し方や金額を決めていく必要があるのです。おこづかいは、自分の子供が将来お金をどう捉える人間に育つかに重要な要素の一つでもある、ということを忘れないようにしたいですね。
おこづかいの渡し方別の特徴
おこづかいの渡し方として代表的な「定額で渡す」「欲しいものがあるごとに渡す」「報酬として渡す」という3つのパターンをそれぞれ見ていきます。それぞれにメリットやデメリットがあるので、自分の子供の性格や教育方針に応じて選択するのが良いでしょう。
①定額で渡す
月1回や週1回など、定額で渡すスタイルは、取り入れている家庭が最も多い渡し方です。
【メリット】
・親も子も分かりやすい
定額で渡す方法は、親としても管理がしやすいですし、子供にとっても分かりやすいところが魅力です。時期が来れば自然と収入が増えることになるので、計算もしやすいですね。
・期間を決めてやりくりする力が身に付く
決められたお金の中から、自分の欲しいものを買うためにやりくりする力が鍛えられます。中には欲しいもののために何ヶ月も貯金するなど、管理を徹底する子もいるようです。
【デメリット】
・渡してすぐ使ってしまう可能性も
お金の管理についてきちんと教えてあげないと、渡したその日に使ってしまい、残りの期間がゼロということも考えられます。これを許してしまうと将来困ることになります。
②欲しいものがあるごとに渡す
欲しいものを買ってあげるのでおこづかい自体はあげていない家庭や、欲しいものがあったらその分のおこづかいを都度渡すという家庭もあります。
【メリット】
・無駄遣いをすることがない
必要な時に都度渡すスタイルの魅力は、子供のお金の使い道を親が管理できるところにあります。欲しいといったものに対して、親がお金を出すか出さないかを決められるので、無駄遣いをすることがありません。
【デメリット】
・お金を自由に使ったりやりくりしたりできない
子供からしてみると、欲しいものがあっても親の許しが出なければ買うことができないため、ストレスになりやすいともいえます。またお金のやりくりを学ぶことができません。
・甘やかしてしまう可能性も
親が厳しければよいですが、子供が言ったものを何でも買ってあげてしまうようなら、甘やかしてしまう危険性もあります。お金の大切さや欲しいもののために努力することを学ばずに大人になってしまうかも知れません。
・周りと比較して不満が噴出することも
半数以上の家庭が定額制を取っている中、欲しいものがある時にしか買ってもらえないスタイルでは、子供の不満が出てくる可能性も考えられます。
③お手伝いなどの報酬として渡す
家事の手伝いなどに対して報酬を与えるタイプの渡し方もあります。
【メリット】
・労働に対する対価としての認識が身に付く
大人になれば、働くことでお金を得られるのは当然で、子供の内からそういった認識を身に付けておくことは理想ともいえます。ゲーム感覚でお金を貯められるのも子供にとっては楽しいでしょう。
・家事など親の負担が減る
お手伝いをしてもらうことで、親側の家事への負担などが少しでも軽減されます。また、お手伝いを積極的にする子供に育つことが期待できます。
【デメリット】
・お手伝いするのは当然という考え方も
一方で、お手伝いをするのは当然という考え方から、報酬型のおこづかいに批判的な考え方もあります。お手伝いさえすればお金がもらえる、と短絡的に考え、お手伝いの本質や思いやりを考えることにつながらない恐れもあります。
・親側のルールで縛り上げる恐れも
定額で渡すのに比べて、報酬型はどうしてもお金を渡す親の方が強い立場にあります。親のわがままでルールを勝手に改変したり嫌なことを強要したりしてしまうと、子供にとってストレスになってしまうかもしれません。
子供のおこづかいの相場は?
それでは、実際に世間の人は子供にいくらのおこづかいをあげているのでしょうか。今回はデータをもとに、おこづかいの相場を紹介します。なお、今回紹介する子供のおこづかいの相場については、すべて金融広報中央委員会の2015年度「おこづかいをもらう頻度・金額」を参考にしています。いずれも、月1回渡す場合として記載しています。
・小学校低学年
小学校低学年では、最も多い金額帯は500~700円、次いで100~200円でした。額が少ないので一部の人が釣り上げていることが考えられますが、平均は「1004円」となっています。とはいえ、使う場面が限られているからか、おこづかいを時々渡すと回答した人が多いです。
・小学校中学年
小学校中学年でも、最も多い回答は500~700円でしたが、次いで1000~1500円でした。なぜか平均額は、小学校低学年よりも少ない「864円」となっています。低学年では半数以上の人が時々渡すとしていましたが、中学年になると半数を割り込んでいます。
・小学校高学年
小学校高学年でも、最も多い回答は500~700円で、次点も中学年と同じ1000~1500円でした。平均額は「1085円」です。月に1回おこづかいを渡す世帯が半数近くに伸び、中学生に向けた金銭感覚を養う意味でもおこづかいを渡す世帯が多いようです。
・中学生
中学生で最も多かった回答は、1000~2000円でした。学年にもよるのでしょうが、お札でおこづかいを渡す世帯が多くなります。平均額は「2536円」となっており、ゲームなど高額なものを買うときにまとめて渡す家庭もありそうです。
・高校生
高校生になると、下校時に友人と食事へ行ったり交通費だったりとお金が出ていく機会が多いからか、最も多かった回答は「5000~7000円」でした。平均額も「5114円」と五千円を上回る結果となっています。
以上、子供のおこづかいの渡し方と相場について紹介しました。おこづかいの渡し方や金額は、家庭によってかなり異なります。多ければ良いとか少なければ良いとか言うことはなく、お金の教育がきちんとできているかが子供のためになると思いますので、ぜひ家庭で相談してお互いに納得できる形でおこづかいを設定するようにしましょう。当ブログでは、他にもお金にまつわる記事を多くアップしています。ぜひ合わせてご覧になっていってくださいね!
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