奨学金は大学を中退した場合どうなる? 知っておくべきお金の話

奨学金は大学を中退した場合どうなるのか?

どうも、ファイナンシャルプランナーのシャチ公です。大学の授業料をカバーするために重宝する「奨学金」。家計の助けになるからと利用している人や大学に入ったら利用を考えている人も多いのではないでしょうか。でも、もしも途中で大学を中退するようなことになった場合、奨学金ってどうなってしまうのでしょうか。そこで今回は、奨学金をテーマに大学を中退した場合など細かく紹介していきたいと思います。

 

奨学金とは?

奨学金とは、国や地方自治体、民間団体や大学などが設けている制度で、進学に必要な金銭的支援を目的としたものです。奨学金の代表ともいえる日本学生支援機構の奨学金の場合、「貸与」と呼ばれるお金を貸し付けるパターンと、「給付」と呼ばれる返済の必要がないパターンに分かれます。貸与の中には、さらに成績などを条件とした利子のつかない無利子タイプ(第一種奨学金)と利子が付く有利子タイプ(第二種奨学金)に分類されています。

奨学金を受けるためには、家庭の年収や成績などの審査に通る必要があります。奨学金頼みで大学に入ったは良いけれど、審査に落ちてしまい授業料を払えないようなケースもあり、高校生の内から予約が出来て合格と同時に奨学金が決まる制度なども増えてきています。奨学金にはさまざまなものがあるので、条件や返済方法などをよく見比べて、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。

 

奨学金はどうやって返す?

奨学金を返済していくことを「返還」という言い方もします。一般的に奨学金の返還は、奨学金の貸与が終わってから始まります。つまり、大学在学中に奨学金をもらっていて、大学卒業後に働き始めたら返すといった具合です。中には、在学中に返済を開始する奨学金もあるようですが、社会人になり収入が安定したら返し始めるのが普通です。

ちなみに私も奨学金を利用していましたが、確か240万円借りていて、これを15年に渡って月々1万5千円くらい返還していっています。私は途中で脱サラしてしまったので、途中は正直、奨学金の返済すらも怪しい時期がありましたが、なんとか支払い続けられています。

さて、ここで一つ疑問です。奨学金というのは、平等に教育が受けられるように設けられている制度なわけですが、もし大学を中退した場合にはどうなってしまうのでしょうか?

 

大学を中退した場合どうなる?

大学には様々な理由で卒業を待たずに中退する人がいます。ほかの大学へ移るため、単位が取れないため、別の仕事などが忙しくなったため、など人によって様々な事情があります。中には、進学するための授業料が払えずに中退していく人もいます。そんな大学の中退ですが、もし奨学金を利用しているのに中退したならどうなるのでしょうか。

結論から言うと、大学を中退したら当然ながら「奨学金を停止する」必要が生じます。奨学金の辞退については、通っていた大学の事務で行う必要があるので、中退する少し前から準備をしておくと良いですね。ただし注意したいのが、返済についてです。奨学金をやめた場合、7ヶ月後から返済がスタートします。大学を辞めてから7ヶ月後に、家計を圧迫する大きな負担がのしかかることになります。もし後先考えずに大学を辞めて、職にも就いていない状態が続くとすれば、奨学金の返済だけで火の車になってしまいます。返済ができない人向けに「減額」「返還期限猶予」「返還免除」などの制度も用意されているので、その場合には活用を検討すると良いでしょう。

減額:返還期間が延長する代わりに毎月の返還額を通常の半分から1/3まで減らす

返還期限猶予:返還を開始するタイミングを先延ばしできる

返還免除:死亡や障害などを理由に返還を免除する

 

奨学金を利用する前に押さえておきたいこと

大学に中退した場合の奨学金について紹介しましたが、ほかにも奨学金を受ける前に押さえておきたいことがいくつかあります。注意点も含めて4つ紹介しているので、これから奨学金を利用しようと考えている人はよく覚えておきましょう。

・奨学金は借金だと心得る

過去の記事でも書いていますが、奨学金は響きこそ良いものの、お金を借りているという点では借金に変わりありません。給付型でなければ、将来働いて返すことになります。数百万借りて月々1万円ちょっとと聞くと何てことないと思う人も多いと思いますが、実際に社会に出てからこの奨学金の返済が意外にも負担になっているという人の話を多く耳にします。甘く考えず、将来的にきちんと返していける覚悟があるのかもう一度考えましょう。

・条件や仕組みをよく理解しておく

奨学金には様々な種類があり、それぞれに条件や返済の仕方などが異なります。高校を卒業したばかりでお金のことは難しいかも知れませんが、親に任せきりにすることなく、お金を借りいずれ返すことになる本人が、条件や仕組みをよく理解しておくようにしたいものです。中には成績が良ければ返済不要というものなんかもあるので、きちんと調べたうえで自分に合ったものを選ぶようにしましょう。

・奨学金では入学時のお金に間に合わない

大学入学時には、一番お金がかかりますよね。実家を出る人は引っ越しのための費用や、大学の入学金、1年目の授業料、教材の購入費などたくさんのお金がかかります。しかし残念なことに、奨学金がもらえるのは一般に入学から数ヶ月後になります。ですから、入学金などは奨学金でカバーできないことを予め見越したうえで、工面しておく必要があります。どうしても準備するのが難しい場合には、奨学金がもらえるまで教育ローンや入学時必要資金融資などを利用するという手もあります。

・奨学金を別の用途に使わない

奨学金は、あくまでお金に不自由のない状態で大学の教育を受けることができるように提供されるものです。ですから、奨学金を使ってほかの交際費に充てたり別の用途に使ったりしないようにしましょう。中には、夏の間に奨学金を使いこんでしまって、授業料が支払えなくなり退学を余儀なくされたという人の話も聞きます。もし使わなかった分があればコツコツ貯めておくことで、卒業後にまとめて返すことができるので、奨学金は専用の口座で管理するなどして、別の用途に使わないよう心がけましょう。

 

以上、奨学金をテーマに、大学を中退した場合や奨学金の注意点について紹介しました。これから大学に進学する人やその親御さんの参考になれば幸いです。当ブログでは、他にもお金にまつわる記事を多くアップしています。ぜひ合わせてご覧になっていってくださいね!

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