【5分で分かる】保険と共済はどう違う?得なのはどっち?

保険と共済の違いについて説明します。

どうも、ファイナンシャルプランナーのシャチ公です。突然ですが皆さんは、生命保険に加入していますか? そりゃもちろん万が一に備えて保険に加入している!という人もいれば、生命保険ではなくて共済に加入している!という人もいることでしょう。似たような性質を持つ「保険」と「共済」ですが、具体的にどのような点が異なるのでしょうか。そこで今回は保険と共済をテーマに、その違いやどちらが得なのかについて紹介します。5分で読めるよう意識して書いていますので、ぜひ最後までお付き合いください!

 

保険とは?

そもそも保険とは、多くの人が少しずつお金を出し合い、契約者の誰かに万が一のことがあった時にそのお金を出して助け合う精神のもと機能しているものです。病気にかかった時の入院費や医療費に備える医療保険、死亡した時に遺族に支払われる生命保険、子供の教育費に備える学資保険など、様々な種類があります。特に日本人は、リスクに備える傾向が強いことから、預貯金と並行して保険に加入している人も多いと言われています。保険の運営主体は、民間の保険会社であることが多く、契約者に縛りは無く年齢や健康状態などの条件を満たせば誰でも入れるのが特徴です。

 

共済とは?

共済も、多くの人が出し合って共に助け合う互助精神という意味では、保険と同じです。ただ、共済には誰でも加入できるわけではなく、特定地域に住む人だったり特定の職業や組合の人だったりと制限があります。また、運営主体は共済団体となっており、民間の保険会社のように利益を出すことを目的としない非営利運営をモットーとしているのも特徴です。なお、四大共済と呼ばれるのが「県民共済」「こくみん共済」「CO・OP(コープ)共済」「JA共済」の4つで、いずれも全国規模で多くの加入者を有しています。

 

保険と共済の大きな違い

さて、保険も共済も「お金を出し合って仲間の万が一に備える」という意味の「互助精神」であることに変わりはありませんが、大きな違いもいくつかあります。ここでは、保険と共済について理解するうえで欠かせない大きな違いをいくつか紹介します。

 

・用語が微妙に異なる!

実は、保険と共済では同じことを指しているのに言い方が異なることが多々あります。たとえば、保険では保険に加入する人のことを「契約者」というのに対して、共済では加入者と言います。また、毎月払わなくてはならない保険で言う「保険料」は、共済では掛金。万が一の時に支払われる保険で言う「保険金」は、共済では共済金。加入していることで時々もらうことができる保険で言う「配当金」は、共済では割戻金と言います。いずれも重要な用語になるので、それぞれ加入を検討している場合には覚えておいて損はないでしょう。

 

・共済の方が保障は浅い!

商品にもよりますが、保険と共済を比べた時に、商品の多さや保障の充実さでは保険の方に軍配が上がります。総合的に保障できるものから、医療や死亡に特化した保険などレパートリーが豊富で、ライフイベントに合わせた設定ができるのが保険です。それに対して共済は、死亡保障と医療保障がセットになった商品が多く、イメージとしては広く浅くの保障が共済であるといえます。また、共済は保障期間に年齢の上限があることが多く、高齢になるほど保障も不十分になってくるというデメリットがあります。保険の方がカスタマイズが高く高齢になった時の保障も充実しているといえるでしょう。

 

・共済は割戻金が還付される!

保険と共済の違いのところで、共済は非営利運営をモットーとしていると紹介しました。ここが保険と共済の大きな違いともいえます。保険は民間企業が運営していますから、収益を出さなければ会社を存続することが難しくなります。そのため、保険では契約者に支払ってもらった保険料を運用し、その一部を会社の利益としています。もっと具体的に説明しておくと、たとえば保険料は「予定死亡率」などの要素から算出されるのですが、この予定死亡率を少し高めに設定しておくことで、実際との差である「死差益」(簡単に言うと予定していたけれど使わなかった分)を利益としている、といった具合です。これに対して共済は、運営費など必要なコストを差し引いて残った分を「割戻金」として加入者に還付するのです。そのため共済では、定期的にボーナスのような形で割戻金がもらえることが多いです。

 

得なのは共済なのか?

さて、ここまで見てきて、お得な面だけ見るなら、割戻金が定期的に入る共済の方に軍配が上がるのでは?と思いますよね。確かに、高齢者ほど不利になる点などを除けば、少ない掛金で基礎的な保障をしてくれる共済は優等生と言うことができます。ただ、最近では保険の方でも「ネット保険」が台頭してきており、激しい低価格競争が行われています。本当に必要な保障だけに絞ったものや、人件費を極力排除して契約者に還元するものなど、共済以上の安さを誇るネット保険も見かけます。

保険や共済の利用を考える上で大事なのは、金銭面での損得ではありません。大切なことは、「万が一の備え」として機能しているかどうかです。いくらお得だからと言っても、必要な保障が付いていなかったり、万が一の時に保障が足りなかったりしてはせっかく加入している意味がありませんからね。そういう意味では、保険が良いか共済が良いかという話ではなく、「どの商品が自身のニーズを満たしてくれるか」をチェックすることが大事と言えるでしょう。必要な保障というのは、家庭によっても違いますし、ライフイベントや価値観によっても千差万別です。自分に合った保険や共済を選択することが大切ですね。

 

以上、保険と共済の違いについて解説しました。基本的なことがお分かりいただけたと思います。それぞれに特徴がありますから、自分の将来設計や思考にあったものを選択できると良いですね。当ブログでは、他にもお金にまつわる記事を多くアップしています。お時間が許せば、ぜひ他の記事もチェックしてみてくださいね!

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