インカムゲインとキャピタルゲインについてです。
どうも、ファイナンシャルプランナーのシャチ公です。投資を始めたばかりの頃は、聞き馴染みのない言葉ばかりで困惑する人も少なくありません。今回はそんな投資で使われる用語の中から、「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」について5分でご理解いただけるよう、簡潔に解説したいと思います。投資だけじゃなく、一般教養としても押さえておきたい言葉なので、言葉の意味を知らない!という方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
インカムゲインとは?
インカムゲインとは、投資で利益を得る方法の一つで、資産を保有することで定期的に入ってくる利益のことを意味します。具体的には、配当や利子などが挙げられます。インカムが収入、ゲインが利益のことです。キャピタルゲインに比べると、元本が減りにくく収益が安定しやすい反面、得られる利益は控えめであるという特徴を持ちます。
分かりやすい例は、不動産投資です。マンションやアパートなどを購入して、賃貸にして利益を得る、いわゆる「家賃収入」がインカムゲインに該当します。不動産という資産を使って、定期的に入ってくる家賃という収入を得られるためです。
キャピタルゲインとは?
キャピタルゲインとは、投資で利益を得る方法の一つで、資産を売買することで得られる売却益のことを意味します。安く買って高く売ることで得られる利益のことで、キャピタルは資本、ゲインは利益のことです。インカムゲインに比べると、大きな利益を狙える一方で、元本自体が減ってしまうリスクがあり、損失を被る可能性があります。こうした損失のことを、キャピタルロスと言います。
キャピタルゲインは、インカムゲインと対をなす言葉ですので、同じく不動産投資を例に見てみます。インカムゲインは家賃収入でしたが、キャピタルゲインは不動産の売却益が該当します。土地転がしに代表されるように、安い時に買った土地が地域の開発で高く売れた場合などがキャピタルゲインです。
インカムゲインとキャピタルゲインの具体例
インカムゲインとキャピタルゲインの意味についてはご理解いただけたと思いますが、具体的にはどのようなケースが該当するのでしょうか。ここからは、各投資商品について見ていきます。
不動産投資の場合
不動産投資については既に用語解説のところでも触れましたが、不動産を保有して定期的に得られる家賃収入がインカムゲイン、不動産を売却して得られる利益がキャピタルゲインです。家賃収入は比較的安定的に収益を得ることができますが、売却益は必ずしも利益が出るとは限らず大きなリスクを背負います。不動産投資では、大きなお金が動くことが珍しくないので、リスク管理が重要になってきます。
株式投資の場合
株式投資の場合、インカムゲインは株の配当や株主優待が挙げられます。株を保有しているだけで定期的にもらえる利益ですから、まさにですよね。日本では株主優待が充実しており、このインカムゲインだけを狙って保有する人も少なくありません。一方、キャピタルゲインは売却益です。安く買って高く売ることで利益が出ます。株価の変動リスクがあるため簡単ではありませんが、不動産よりも大きな元本が必要ないため、多くの人が参加しています。
銀行預金
銀行に預けているお金も立派な金融商品です。インカムゲインに該当するのは、定期的につく利子です。今は低金利が続いているのでうま味はありませんが、銀行預金は基本的に元本割れするリスクがありません。一方、銀行預金というとキャピタルゲインに該当するのは無いように思えますが、外貨預金の場合、為替変動による資産の変動がキャピタルゲインに該当します。
FX(外国為替証拠金取引)
ハイリスクハイリターンのイメージが大きいFXにも、インカムゲインとキャピタルゲインがあります。キャピタルゲインは、株と同じく、価格の変動によって得られる利益ですから理解しやすいでしょう。一方、インカムゲインは、FXではスワップポイントと言うものが該当します。FXに触れたことがない人は初耳かもしれませんが、その外貨を保有していることで得られる配当のようなもの。二国間の金利の差によって生じるボーナスです。ハイリスクなイメージが強いFXですが、こうしたスワップポイントを利用してコツコツ稼いでいる人もいます。
金投資
インカムゲインとキャピタルゲインは対をなしていますが、必ずしも両方がある投資商品ばかりではありません。たとえば金投資は、インカムゲインの無い代表例です。金は保有していても配当金や利息などは付きません。得らえる利益と言えば、保有している金を売却した時に得られる売却益だけです。つまり、金投資はキャピタルゲインしかないということになります。
ソーシャルレンディング
金投資とは反対に、キャピタルゲインが無い例が、クラウドファンディングの一種とも言われるソーシャルレンディングです。ソーシャルレンディングとは、投資家が事業者に対してお金を貸し付けることで、投資家側は利息を得ることができます。早い話がお金を貸しているだけですから、元本が増えるといったようなキャピタルゲインの要素はなく、貸している間だけ利息を手に出来るインカムゲインの要素だけとなっています。
以上、インカムゲインとキャピタルゲインについて解説しました。日本の投資市場では、売却益などのキャピタルゲインが注目されることが多く、投資をやったことのない人には「株価の下落が恐ろしい」「損をするリスクが怖い」などという声をよく聞きます。しかし、株なら配当金や株主優待、FXならスワップポイントと、定期的にもらえるインカムゲインがあるという側面も忘れてはなりません。二つの特徴を理解しながら、賢く投資をしていきましょう!
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