火災保険の家財の補償金額の設定について紹介します。
どうも、ファイナンシャルプランナーのシャチ公です。私がマイホームを建てたときの話は「新築日記」の方で詳しく紹介していますが、火災保険に加入する際に迷ったのが、家財の補償についてです。家財の補償をつけるのは任意で、金額も自分で設定できるのが普通ですが、保険会社が提示する目安の額に違和感を感じました。そこで今回は、これから火災保険の家財の補償をつける人向けに、保険会社の目安金額や設定のポイントについて詳しく解説したいと思います。
家財の補償とは?
一般的にいう火災保険では、建物や建物に付属する設備(浴槽やエアコンなど)の補償を対象としています。しかし、実際家事になった場合を想像してみてください。建物の費用が補償されても、家具や家電がなければ生活を再開することができませんよね。そこで、火災保険には家財の補償をつけることができます。家財への補償をつけるかどうかは選ぶことができ、保険金額についても自身で設定にすることが可能です。
家財の補償の対象になる家財
家財とは、家具や家電などを含めた言葉です。もし火災にあった場合には、以下の様なものが補償の対象となります。
・冷蔵庫や食器などの台所用品
・洗濯機や洗面用具などの洗濯・掃除・風呂用品
・タンスや本棚などの家具・調度品
・テレビやパソコンなどの家電
・スーツやコートなどの服飾類・肌着類
・時計や靴、財布などの身回品
・その他、寝具類やレジャー用品など
ただし、補償の対象にならない家財もあります。たとえば、自動車は家財に含まれません。火災保険でもカバーすることができないので、自動車の火災に備える場合には車両保険に加入する必要があります。また、現金や切手、有価証券、動植物、データなども補償の対象とはなりません。それから、1個1組が30万円を超える貴金属、宝石、美術品などは、明記物件として別途手続きが必要となります。
保険会社が提案する家財の目安
ある保険会社のチラシを見ると、家財の目安として以下のように記載しています。
・独身世帯(20代):約300万円
・夫婦二人暮らし(30代):約700万円
・家族四人暮らし(40代):約1600万円
・夫婦二人暮らし(50代):約1500万円
一人暮らしでは約300万円ということで、一人あたり300万円を目安に考えればよいのかと思えば、高齢になるほど家財の価値が上がると考えているのか、50代二人暮らしでは約1500万円も必要になるということのようです。この数字をどう捉えるかは、人それぞれかと思いますが、多くの保険会社が一例としてこれくらいの金額を目安として提示しているようです。
保険会社の目安は参考にしてはいけない?
私が火災保険に入ったとき、保険会社の人にかなり高額な家財の保険金額を提示されました。いやいや、うちの家具はたいていニトリかイケヤだし、そんなに必要ないでしょ、と思わずツッコみたくなるほどでした。実際、パンフレットを見ると、女性のコートやワンピースなどの衣類に220万円、テレビなどの家電に350万円など、私の家にある衣類や家電とはだいぶ離れた価格が目安とされていました。もしかしたら一般的な家庭はこれが普通なのでしょうか。
保険会社が提示する目安金額は、とにかく目安に過ぎません。個人的にはそこまで要らないだろ、と思うケースも多いのですが、高額な時計を保有している人や家電にこだわっている人もいるでしょう。保険会社が提示する目安金額は大ゲサだ!とまでは言わないにせよ、目安金額はあくまで参考程度にとどめ、自分の家を見回してみて必要な金額だけ加入するのがベストといえるでしょう。
家財の保険金額を決める際のポイント
家財の保険金額を決める際には、以下の点に気を付けると良いと思います。
・自宅を見回して再調達する場合の価格で考える
家財の評価額は、新価で設定するのが普通です。新価とは、新たに再調達することになった場合にかかる金額のことです。自宅を見回してみて、もう一度同じ家財を揃えるとしたらいくらかかるのかを確認してみましょう。注意したいのは、火災事故に遭ったときに補償されるということです。火災に遭わなければ当然使わない保険ですし、火災に遭ったら今ある家具ほど要らず、最低限の補償があれば良いという考え方を持つ人もいるかと思います。目安は参考に留め、自宅の家財や自分の考えにあわせて設定するようにしましょう。
・低くし過ぎると保険料が割高になる場合がある
ただ、建物の火災保険に比べると家財は金額的にもそこまで高くなりません。500万円の補償を600万円に変更したところで、年間で数万円も変わりません。保険料を少しでも削減しようとして、家財保険の契約金額を切り詰めるのも考えものです。あまり低くし過ぎると、かえって保険料が割高になるところもあるので、あくまで自分の家の中を見回して必要な家財評価額いっぱいに決めるのが良いといえるでしょう。
・保険会社の言うことを鵜呑みにしない
家財の保険と言われてもよく分からないからと、保険会社の言うとおりに任せたり、目安の通りに設定するのは宜しくありません。損をする可能性もあります。いくら無知とは言え、「自宅の家財をもう一度揃えるとしたらいくらくらいかかるか」くらい分かりますよね。何度も言いますが、目安はあくまで目安です。同じ家族構成であっても、ニトリやイケヤで揃えている家庭はそこまでかからないでしょうし、ブランド物ばかりの家はもっと補償してほしいと思うでしょう。保険会社の言うことをなんでも鵜呑みにせず、自分にあった選択をすることが必須です。
以上、火災保険の家財の補償について詳しく解説しました。保険会社の目安はあくまで目安として割り切り、自分の家庭に本当に必要な補償額を設定したいですね。当ブログでは、他にもお金にまつわる記事を多くアップしています。ぜひ今回の記事と併せてチェックしてみてください。