【5分で分かる】債券と株式の違いとは?投資家目線&企業目線から解説

債券と株式の違いについて解説します。

どうも、ファイナンシャルプランナーのシャチ公です。資産運用に関する言葉で似たようなものに「債券」と「株式」があります。どちらも、投資家からすれば投資対象で、発行する会社からすれば資金調達の手段ですが、具体的にどのような点で異なるのでしょうか。そこで今回は、債券と株式の違いについて、5分でご理解いただけるように簡単解説したいと思います。

債券とは?

債券とは、国や企業などが資金調達のためにお金を貸してもらったことを証明する有価証券のことです。借用証書、と言い換えても良いでしょう。債券には、利率(クーポンレート)償還日などが記載されています。債券価格が額面を下回って発行されることで、投資家は償還日に償還差益を得ることができます。銀行預金よりも利率がよく、株式に比べるとリスクが少ないことが特徴です。国が発行するものを国債、地方自治体が発行するものを地方債、企業が発行するものを社債といいます。

株式とは?

株式とは、株式会社における株主の権利で、株券は出資してくれたことを証明する有価証券のことです。株式を所有することで、企業の出資者として認められ、議決権配当金・株主優待をもらう権利を得られます。株式の価格は、株式市場における需給の関係などで大きく変動し、債券に比べるとリスクが高めなのが特徴です。株式の取引方法には、自己資金で現物を購入できる現物取引の他、委託保証金を証券会社に担保するとで自己資金以上の取引ができる信用取引などがあります。

投資家から見た違い

投資家、つまり株式や債券を取得する側から見た違いを紹介します。

・債券よりも株式の方がリスクが高い

債券と株式の違いとして、まずリスクの違いが挙げられます。債券は、「お金を企業に貸している」ことを示すため、企業側にはお金を返却する義務があります。お金を貸している状態なので、利息がもらえますし、経営破綻などがなければ、お金は償還日に返してもらえます。この点で、債券は、元本保証されているといわれています。一方で、株式は、「企業に出資をしている」ことを示すだけで、元本保証はされていません。したがって、債券よりも株式の方がリスクが高いといえます。

・株式の方が値上がり益の期待が大きい

株式の方がリスクが高い一方で、その分リターンを期待できるということもできます。債券は、利率や額面があらかじめ決まっているために大きなリターンは期待できませんが、株式は企業にプラスなニュースが出れば株価が2倍以上になることも珍しくなく、値上がり益の期待が大きいといえます。

企業から見た違い

今度は企業側から見た債券と株式の違いについて見てみましょう。

・債券はお金を返す必要があり、株式はお金を返す必要が無い

投資家にとって、債券はリスクが低く、株式はリスクが高いと説明しましたが、その理由が「お金を返す必要があるかどうか」によるためです。債券は借用証書であるため、企業としてはお金を返す必要があります。つまり、借金と言うことで、負債として組み込まれます。一方で、株式は投資家からの出資ですから、企業としてはお金を返す必要はありません。

・株式の方が株主の期待に応える責務がある

お金を返す必要のない株式ですが、実は資金調達の方法としては株式の方が会社にとっては負担になるといわれることがあります。それは、債券はお金を貸してもらっているだけで経営に対して口出しされることはありませんが、株式を保有している株主は企業の業績を常にチェックしているためです。株主に対して配当金や株主優待として還元したり、そのために業績を上げたりする必要があり、株主の期待に応える責務が生じるともいえるでしょう。したがって、返す必要が無いから株式が良いとはいえないのです。

ほかにも、債券と株式は、金利との関係性(金利が上昇すると債券の価格は下がり、株式の価格は上昇する傾向にある)や、流通市場の傾向(債券の流通市場は証券取引所と投資家の相対取引が中心で、流動性がそこまで高くなく、株式の流通市場は活発で流動性が高い)など、さまざまな違いがあります。投資初心者の方や経済について学び始めたばかりの人は、とりあえず「債券の購入は企業にお金を貸すこと、株式の購入は企業の経営権を購入すること」であると認識しておけば間違いないでしょう。

以上、債券と株式の違いについて簡単に解説しました。どちらも知っておいて損はないものですので、ご理解のお役に立てれば幸いです。当ブログでは、他にもお金にまつわる記事を多くアップしています。ぜひ併せて参考にしてみてくださいね!

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