住宅ローン控除初年度についてです。
どうも、ファイナンシャルプランナーのシャチ公です。「新築日記」については久々な気がします。家を購入し引っ越しをしてから半年以上が経ちました。季節はすっかり冬になり、いよいよ年末調整や確定申告の時期が迫ってきています。そんな中、父親から「住宅ローン控除を初めて受ける年は確定申告が必要だから、年末調整は受けなくて良いのか?」という質問をされました。普段は会社が代行してくれる納税ですから、ここら辺のことあまり詳しくない人も多いですよね。そこで今回は、住宅ローン控除初年度の話を少し書いていきたいと思います。ぜひ、家を買ったばかりで税金のこと分からない!という方の参考になればと思います。
年末調整と確定申告の違い
そもそも、年末調整と確定申告の違いは何でしょうか。過去の記事にも書きましたが、おさらいします。働いていて所得がある人は、所得税を納めなくてはなりません。サラリーマンや公務員などは給与からこの所得税が差し引かれています。これを源泉徴収と言い、毎月給与から天引きされています。しかし、所得税は一年単位で計算されるため、徴収の段階では確定していないことが多く、概算で徴収します。一年の最後に正しい税額を再計算して、多く徴収しすぎた場合には還付し、少なく徴収していた場合には追加で徴収する、このことを年末調整と呼びます。サラリーマンなど会社勤めをしていて、会社が代わりに所得税を納めてくれるわけですね。
一方で、確定申告は、自分自身で所得税額を計算して納税する手続きのことを指します。会社勤めをしていない自営業者や個人事業主は、源泉徴収や年末調整が行われないので、自分自身で確定申告をする必要があるのです。注意したいのは、サラリーマンでも場合によっては確定申告をする必要があります。たとえば、年末調整では手続きできない医療費控除や住宅ローン控除(初年度)、副業で20万円以上の所得があった場合などです。
私は、ライターとして個人事業主をしているので、毎年確定申告をしていますが、父親はずっとサラリーマンをしていたので納税の感覚があまりないのかもしれません。住宅ローン控除のこともサッパリで、半ば人任せでしたw
住宅ローン控除の初年度について
住宅ローン控除とは、正式名称を「住宅借入金等特別控除」といい、「住宅ローン減税」とも呼ばれます。基礎控除や扶養控除などは所得から差し引く所得控除ですが、住宅ローン控除は税額控除となっているため、直接的に納税額を減らせる利点があります。住宅ローンを借りた場合に、借入年末残高によって控除額が決まり、最大で10年間(増税後は13年間)も恩恵を受けることが可能です。毎年40万円を上限に減税できるので、住宅ローンの残高がある人にとってはぜひとも利用したい節税対策といえます。
節税効果の高い住宅ローン控除ですが、この恩恵を受けるためには、サラリーマンなどの給与所得者であっても、初年度に限り自分自身で確定申告をする必要があります。二年目以降は年末調整で行われますが、初年度だけは自分で行う必要があるのです。もちろん、自営業者はいつも通り毎年、確定申告で手続きをする必要があります。金融機関から送られてくる「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」をきちんと保管しておき、翌年の2~3月の定められた期間内に正しく確定申告をするようにしましょう。
住宅ローン控除の初年度、年末調整の書類は出す?
さて、この記事のタイトルでもある、住宅ローン控除の初年度は年末調整の書類を出す必要はあるのかについてです。結論から言えば、出さなくても問題ありませんが、出した方が幾分楽です。会社に対して年末調整の書類を出した場合、扶養や保険関係の計算を全て会社が代行してくれます。確定申告時には住宅ローン控除の手続きだけをすれば良いので、そこまで大変なものにはなりません。一方、年末調整の書類を出さなかった場合には、全ての計算を自分自身で確定申告をする必要があります。住宅ローン控除を受けるために確定申告をする必要はあるわけですが、全ての計算をするとなるとかなり時間がかかり手間もかかりますので、年末調整の書類は提出して住宅ローン控除以外の計算をしてもらった方が便利といえます。
2年目からは、住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書を会社に提出することで、会社が代わりにやってくれます。確定申告に縁が無い私の父親のような人には、できるだけ手間をかけたくないと思うので、初年度であっても年末調整の書類は提出して、確定申告は最低限に抑えるのがよさそうですね。
以上、新築日記として、住宅ローン控除について解説しました。特に普段から確定申告に触れたことがない人にとってはなかなか難しい所ですよね。初年度さえきちんと手続きできれば、あとは大きな減税の恩恵を受けられるので、少し大変かもしれませんが頑張りましょう。当ブログでは、他にもお金にまつわる記事を多くアップしています。ぜひ併せて参考にしてみてください。
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