【5分で分かる】ダイナミックプライジングとは?身近な例も紹介!

ダイナミックプライジングについて解説しています。

 

どうも、ファイナンシャルプランナーのシャチ公です。5分で分かるお金の記事、本日は「ダイナミックプライジング」という言葉について解説しようと思います。聞き慣れない言葉だと思う方も多いと思いますが、実はすでに私たちの生活に密接にかかわるものとなっています。詳しく見ていきましょう。

 

ダイナミックプライジングとは?

ダイナミックプライジングとは、端的に言うと、市場における需要(と供給)によって価格が変動することを指します。変動料金制動的価格設定とも呼ばれています。価格というのは原材料や人件費などの原価や品質によって決められるのが普通ですが、ダイナミックプライジングでは、時期などの事情による顧客のニーズに合わせて価格が変動する仕組みとなっています。ネットオークションのような状況を、公式がやっているというイメージですね。具体例については、後で紹介します。

ダイナミックプライジングは、近年注目されている価格戦略の一つとなっています。これには、AIの普及が大きく関係しているといわれています。ニーズの分析には大量のデータや根拠が必要で、人が行うには難しい側面がありました。しかし、AIは大量のデータを分析することを得意としているため、ニーズから価格を算出するというのが容易になったのです。

 

ダイナミックプライジングのメリット

ダイナミックプライジングには、顧客側にも企業側にもさまざまなメリットがあると考えられます。

・買う時の選択肢が広がる

顧客にとって、ダイナミックプライジングによる価格変動は、選ぶときの一つの要素となります。人気がなくても安いからという理由で購入を決定することもできますし、多少価格が高くても人気のある商品を手にしたいという欲求から購入を決定することもできます。定価で買うよりも安く手に入る可能性があるという点は、魅力といえるでしょう。

・企業は収益が最大化できる

企業としては、ダイナミックプライジングを採用すると、収益が最大化できると考えられます。特にニーズが高いときは、多少価格が高くても利用者が殺到するため、大きな利益が期待できます。人気が薄いときは安い価格で売られるため、安さに惹かれた利用者に買ってもらうことができます。

・不良在庫を防げる

両者にとってメリットといえるのが、不良在庫を防げる点です。ニーズが薄いときには安い価格で販売するため、定価では買わなかった価格目当ての一部の人が購入してくれる可能性があります。コンビニのお弁当が良い例でしょう。賞味期限が短いお弁当でも安ければ欲しい!という人は一定数いますよね。

 

ダイナミックプライジングのデメリット

メリットが多いように思えるダイナミックプライジングですが、実はデメリットや問題点もいくつか存在します。

・不公平感が出る

ニーズによって価格変動を起こすということは、同じ商品であっても、安く買える人もいれば高く買ってしまう人もいるということです。すべてがダイナミックプライジングの世の中であれば何の問題もありませんが、定価販売が定着している世界では、高く買ってしまった人の不公平感や不満が出てしまい、受け入れられるまでに時間がかかりそうです。

・ニーズの分析が煩雑

価格変動を支えるのは、ニーズの把握になる訳ですが、これには大量のデータ分析が必須となります。先ほど、AIがその役割を担うようになってきていると説明しましたが、これにも導入コストなどの課題はあります。また、企業側が一方的に価格を吊り上げるリスクなどもあり、顧客から企業に対する不信感を増幅させるキッカケになってしまう可能性もあります。

 

ダイナミックプライジングの身近な例

ダイナミックプライジングは、実はすでに私たちの身近なところで普及しています。具体例を見ていきましょう。

・コインパーキング

コインパーキングの駐車料金を想像してみてください。平日と土日、昼間と夜間では駐車料金が違うはずです。最初から利用者の数に違いがあることから設定されているもので、その都度変動するという訳ではないものの、同じサービス内容でもニーズによって価格を変えているという点では、ダイナミックプライジングの一つの例といえるでしょう。

・ホテル

ホテルもダイナミックプライジングが採用されている代表例といえます。平日と休日では宿泊料金が異なりますし、夏休みや年末年始、大型連休などのレジャーシーズンになると、目に見えて価格差が生じますよね。航空会社の飛行機代も季節や時期に左右されます。

・コンビニ

コンビニで採用されているダイナミックプライジングは、先ほども紹介した、賞味期限の近い商品への割引です。コンビニでよく売られている傘も、晴れの日と雨の日で価格設定を変えるような取り組みが一部で行われているようです。

・テーマパーク

2019年から大阪のユニバーサルスタジオジャパンが、入園料にダイナミックプライジングを導入し始めました。ホテルや飛行機代と同じく、多くの人が訪れる時期は価格が高くなる仕組みです。空いている日に行った方が、入園料も安く済み、乗り物もたくさん乗れるってわけですね。

・チケット

歌手やスポーツなどのチケットにも、ダイナミックプライジングが導入され始めているようです。最初は設定金額からスタートし、売れ行きが良ければ高くなり、売れ行きが悪くなれば安くなるといった仕組みです。

 

以上、ダイナミックプライジングについて簡単に解説しました。メリットやデメリット、身近な例についてご理解いただけたかと思います。ダイナミックプライジングの普及にはまだ課題があるものの、今後日本でもさらに定着していくことが予想されています。ぜひ仕組みを理解して、損をしないように賢く立ち回りたいですね。当ブログでは、他にもお金にまつわる記事を多くアップしています。ぜひ併せてご覧になっていってください。

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