本当に節約?地方移住の思わぬ落とし穴を金銭面から迫る!

地方移住の落とし穴について紹介します。

 

どうも、ファイナンシャルプランナーのシャチ公です。定年退職後や第二の人生を地方に移り住んで過ごす人も増えてきており、移住を促す自治体も増えています。一見、地方移住はメリットの多い選択に見えますが、実はよく考えたいデメリットや落とし穴も存在します。そこで今回は、地方移住のメリットとデメリット、そして金銭面から見る落とし穴について紹介したいと思います。

 

地方移住とは?

地方移住とは、その土地に定住することを目的として移り住むことを言います。一般的には、東京や大阪、名古屋や福岡などの大都市から、地方の都市や人口の少ない地方に移り住むことを指します。

都会のストレスから解放されたい、病気がちなので空気の良いところで療養したい、セカンドライフを農家として過ごしたい、など様々な理由で地方に移り住む人が増えてきています。定年後の第二の人生として地方移住を選択する人も多い方で、若い内から田舎暮らしに魅力を感じて移住を決断する人も少なからずいます。自治体としても若い世代などが移住してきてくれれば経済効果が期待できるため、移住に対してさまざまな支援を行っているところも多くあります。

 

地方移住のメリット

地方移住のメリットとして、代表的なメリットを2つだけ紹介します。

家賃や物価など生活コストが下がる

地方移住最大のメリットとして挙げられるのが、生活ストを引き下げる効果があることにあります。特に老後は、年金や退職金の切り崩しなど収入を増やすことが難しいため、食費や住居費などの支出を削減できるのは大きな魅力といえます。地方と大都市では家賃も大きく異なり、物価も全体的に低く抑えられることから、毎月の固定費を圧縮することができるでしょう。

自然が豊かで健康的な生活を送れる

自然が豊かな地域への移住を検討している人も多くいます。都会の喧騒から離れて、ゆったりとセカンドライフを過ごしたい、という人も少なくありません。地方に移住することで、落ち着いた生活ができるのはもちろんのこと、山の幸や海の幸など食べ物も美味しいと感じることでしょう。満員電車などのストレスからも解放され、スローライフを楽しむことができます。

 

地方移住のデメリット

地方移住のデメリットについても2つ紹介しておきます。

周りの人との距離が近い

地方は、東京や大阪などの大都市に比べると、近所や地域の人との距離が近いことも多いです。確かに、地域住民との関係が深いというのは利点でもあるのですが、ごみ捨てのルールや地方独自の風習など、周りに合わせて生活しなくてはならない場面も増えるかもしれません。新しい人間関係を築くのがうまくない人にとっては、それがハードルとなることも珍しくありません。

施設やインフラの充実度が低い

地方は大都市に比べて、エンタメ施設やインフラ整備が不十分であることが多いです。家庭菜園や温浴施設など地方でも楽しめることを見つけて余暇時間を謳歌できる人は良いですが、大きなショッピングモールでの買い物や都市に住む友人とのランチなどは制限されてしまいますので、ライフスタイルと相談しながら検討する必要があります。

 

地方移住のお金に関する落とし穴

地方移住のメリットとデメリットについて紹介してきましたが、ここからはFPとして紹介しておきたい、地方移住に関するお金の落とし穴を紹介します。いずれも地方移住にあたっては忘れずに考えたいポイントなので、参考にしてみてください。

 

①地方移住には初期コストがかかる

地方移住は確かに生活コストを引き下げる効果が期待できますが、初期コストが結構かかります。引っ越し代はもちろんのこと、自動車を保有していなければマイカーの購入費、新しい家具家電を揃えるための費用など、ある程度まとまったお金が必要になるでしょう。

また、移住後の仕事をどうするかも大きく関係します。老後の地方移住で、年金をメインで生活するのであればそこまで心配する必要はありませんが、もし地方でも働こうと考えている場合、仕事を見つけるまでの収入を確保しておく必要があります。すぐに仕事が見つかる保証もありませんから、3カ月分くらいの給料は貯金しておきましょう。

移住支援制度があるケースもあるので、思い立っていきなり地方移住するのではなく、どんな受け入れ態勢が用意されているのか、さまざまな自治体を比較して検討するのが良いでしょう。

 

②交通費が意外なコストになる

地方移住のメリットとして、住居費や食費の支出を減らせるという点ばかり注目されますが、実は交通費が意外な出費となることも珍しくありません。大都市に比べると交通の便があまりよくないため、自家用車が必要になるケースが多いです。車は所有しているだけでも税金がかかりますし、ガソリン代も増えてしまうことが懸念されます。また、免許を持っていなかったり、自動車の運転を止めたりした人にとっては、バスやタクシーが移動手段のメインとなりますが、こちらも毎回使うと大きなコストとなるので覚悟しておきましょう。

これらを理由に、完全な地方ではなく、大都市へのアクセスがよく、比較的エンタメも豊富な地方都市が注目されています。具体的には、宇都宮や松山などです。移住先の検討はさまざまな点をチェックしつつ、慎重に行うと良いでしょう。

 

③給与の水準は低いことが多い

老後に地方に移り住み、もう働く予定がないのであればそこまで関係ありませんが、地方に移住してからも働く予定がある人は、給与の水準も意識しておきましょう。アルバイトやパートなどの時給は、全国各地でかなり格差があり、地方移住することで収入が減ってしまうことは十分考えられます。その分、生活コストは抑えられるのでトントンのように思えますが、前述のように自動車や移動手段にもコストがかかりますので、かえって生活が苦しくなってしまうケースもゼロではありません。

地方移住に強い職業としてよく挙げられるのが、フリーランスです。ネットにつながったパソコン一つあれば仕事ができるフリーランスは、場所を問いませんし、その場所の給与水準にも左右されることがありません。将来的に地方移住を考えている人は、副業としてフリーランスを始めてみるのもアリかもしれませんね。

 

以上、地方移住のメリットとデメリット、お金に関する落とし穴について紹介しました。地方移住と聞くと、自然が豊かな場所で生活コストも抑えられると安易に思ってしまいがちですが、引っ越しコストや自動車のコストなど意外なお金の落とし穴があることをご理解いただけたかと思います。当ブログでは、他にもお金にまつわる記事を多くアップしています。ぜひ併せてご覧になっていってくださいね!

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