身近な人が亡くなった時のお金の手続きを紹介します。
どうも、ファイナンシャルプランナーのシャチ公です。先日、身内に不幸があり、さまざまな手続きについて調べる機会がありました。いざ自分がその立場に置かれると、やるべきことが多いことに気付き、戸惑う人も多いことでしょう。中には、やるべき手続きを正しくしなかったことで損をすることもあります。そこで今回は、身近な人が亡くなったときに行うべき「お金」に関する手続きを5つ紹介します。
身近な人が亡くなった時の手続きは意外と多い
身近な人が亡くなると、やらなくてはならないことが多くあります。遠い親戚ならば葬儀に参列するだけで済みますが、親や兄弟となると残された遺族はやらなくてはならない手続きがたくさんあります。葬儀の手配などに奔走する傍らで、直後に行わなくてはならない、死亡届の提出や健康保険関連の手続き、少し落ち着いたら相続関連の話など、ドタバタすることは必至です。一般的に、葬儀会社がその後の流れややらなくてはならないことなどを教えてくれますが、大事な手続きを忘れてしまうと損をしてしまうことや、後で面倒なことになることもあるため、一つ一つしっかりと行いたいものです。
身近な人が亡くなったら行いたい5つのお金の手続き
身近な人が亡くなるとたくさんの手続きが必要になりますが、その中でも特に知らないと損をするかもしれない「お金の手続き」を5つ紹介します。急がなくて良いものもありますが、忘れるともったいないこともありますので、ぜひ押さえておきましょう。
①年金受給停止の手続き
身近な人が亡くなったら行うべき手続きのうち、急いで行わなくてはならないものはいくつかありますが、そのうちの一つが年金受給停止の手続きです。亡くなった人が年金受給者であった場合には、年金受給権者死亡届の提出が必要になります。手続きが遅れると、既にもらった年金の分を返還しなければならないため、面倒になるので注意しましょう。なお、年金は死亡した月の分まで受け取ることができるので、まだ支払われていない未支給年金を請求すると遺族がもらうことができます。亡くなった直後はドタバタしてしまいますが、なるべく早めに手続きしたい項目といえます。
②公共料金や電話代の支払い停止の手続き
水道や電気代などの公共料金や、携帯代、インターネット代など毎月かかってくる費用の停止もなるべく早めに手続きをしたいものです。手続きを忘れると、使っていないのに支払っている期間が出来てしまいもったいないので注意しましょう。また、最近「デジタル遺品」が問題となっているように、知らないところで毎月かかってくる費用も多くあります。Amazonプライムや音楽の月額サービス、JAFなど、いわゆるサブスクリプションと呼ばれるものの契約がずっと続いていた、なんてことも珍しくありません。生前、契約しているものをリストアップしてあれば残された人は便利ですが、なかなかそういう訳にもいかないので、毎月かかっているものをくまなく調査するようにしましょう。
③死亡退職届の提出
亡くなった人が会社勤めをしていて、死亡により退職する場合には、会社に死亡退職届を出す必要があります。会社側から案内をしてくれる場合が多いですが、早めに手続きをしておきましょう。死亡退職届を提出すると、会社によっても異なりますが、死亡退職金を受け取ることができる場合もあります。死亡弔慰金がもらえるケースも多いです。また、社員証の返還など、会社関係でもやることが多くありますので、会社の担当者と相談しながら手続きを進めましょう。労災の場合は、さらに手続きも増えることになります。
④相続放棄や限定承認の申し立て
身近な人が亡くなった時、相続の話が出てくるのは、葬儀などがひと段落付いてからでしょう。確かに、落ち着いてから相続の話にいくのは普通で、とりわけ一週間や一カ月以内などすぐに手続きするべきことは相続についてはありません。ただし、相続のことで注意したいのは、亡くなった人に借金などの負債があった場合です。通常、財産を相続するのであればその内いくらか相続税が取られることはあっても、損をするということはまずありません。しかし、亡くなった人に借金があった場合には、借金もろとも相続することになるので、相続人が損をしてしまうケースもあるのです。もしそのようなケースが懸念される場合には、相続放棄を選択するか、限定承認と呼ばれるプラスになった場合のみ相続するという意思表示をしなくてはなりません。この意思表示の期間は、相続の開始を知った時から3カ月以内とされています。相続財産の整理などを考慮すると長いようで短い期間なので、忘れないようにしたいものです。
⑤埋葬料や遺族年金の支給申請
身近な人が亡くなってもらえるお金としては、死亡退職金や生命保険金などが真っ先に思い浮かびますが、それ以外にもいくつかもらえるお金があります。代表的なものに、埋葬料があります。埋葬料は、健康保険に加入していた場合に葬儀費用として5万円が支給されるものです。国民健康保険の場合は葬祭費と言ってこちらも5万円前後もらえるので、忘れずに支給申請をしましょう。また、死亡した人が家計を支えていたようなケースでは残された遺族が遺族年金を受給できることがあります。知らなかったでは損をしてしまうので、こちらも忘れずに申請しましょう。
優先順位をつけて確実に手続きを行おう!
身近な人が亡くなると、突然のことにドタバタしてしまうもの。初めてのことだと、右も左もわからずに戸惑ってしまいがちです。やるべき手続きも多くありますが、重要なのは「優先順位」をつけること。手続き期限が短いものから優先的に行い、損をする恐れがあるものを後回しにしないなど、優先順位をつけて一つずつ片づけていくようにしましょう。やるべきことをリストアップして、終わったらチェックを付けていくと忘れずに済みますよ。
以上、身近な人が亡くなった時のお金に関する手続きについて紹介しました。該当しない人も多くいますが、いずれも多く押さえておきたいポイントなので、ぜひ参考にしてみてください。当ブログでは、お金にまつわる記事を多くアップしています。併せてご覧になっていってくださいね。
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