投資用語「ナンピン買い」について紹介します。
どうも、ファイナンシャルプランナーのシャチ公です。投資を始めたばかりの人にとっては、分からない言葉も多いと思いますが、「ナンピン買い」という投資用語もその一つです。そこで今回は、投資初心者向けにナンピン買いについて5分で分かる簡単解説をします。
ナンピン買いとは?
ナンピン買いとは、保有している株の株価が下落した時に、株を買い増すことによって平均取得単価を引き下げることを言います。「ナンピン」は漢字で「難平」と書き、均す・平均化するという意味を持ちます。ナンピン買いをした段階では、決して利益を得られるわけではありませんが、その後株価が上昇すれば、利益を出しやすくなります。
ナンピン買いの具体例
ナンピン買いについてより理解を深めるために、具体的な数字を使ってみていきましょう。たとえば、株価1000円で100株購入したとします。しかし、その後下落局面に入って含み損となったとします。そこで、株価900円のところでさらに100株を買い増しします。この含み損が出た段階での買い増しをナンピン買いと言います。ナンピン買いによって、200株を保有したことになり、平均取得単価は950円となります。
最初は1000円で買ったわけですから、それよりも平均取得単価を引き下げることが出来ています。しかし、この時点での相場はあくまで900円ですから、この段階では決してプラスになるわけではありません。この後、相場が900円から上昇局面となり、950円を超えれば利益が出ます。当初は1000円で取得したため1000円を超えないと利益が出なかったわけですから、ナンピン買いによって利益が出るラインを引き下げることに成功したといえます。
ナンピン買いはしてはいけない?
平均取得単価を引き下げる効果のあるナンピン買いですが、「ナンピン買いはしてはいけない」とよく言われることがあります。それは、ナンピン買いが成功するためには、株価の上昇を前提としているためです。いくら平均取得単価を下げることができても、下落相場が続くようでは利益を上げることができません。株価上昇が期待できなければ、ただ損失を広げてしまうだけになり、塩漬けとなる額を増やしてしまうだけになります。
ナンピン買いは、バブルの時や仮想通貨の黎明期など、これから上昇することが予感される局面では有用な方法です。その一方で、下落が続けば大きな損につながるハイリスクハイリターンな手法ともいえるので、今後の流れを予測したうえで安直に選択しないようにしたいものです。
賢い投資には損切りが重要!
株価の下落時、特に初心者は損を少しでも緩和しようとナンピン買いをしてしまいがちです。しかし、すでに説明した通り、ナンピン買いは今後の株価回復を前提としているため、下落相場が続けば損を膨らませてしまいます。賢い投資をするためには、ナンピン買いよりも手早い損切りをオススメします。損を認めたくなく、なかなか損切りをするのが難しい局面もありますが、うまく損切りができれば、それ以上の損失を減らせるだけでなく、動かせる資金を確保できるので機会損失するリスクも減らすことができます。これから投資を始める人や始めたばかりの人は、ナンピン買いよりも損切りをうまくできるように目指していきましょう。
以上、ナンピン買いについて簡単に解説しました。ナンピン買いはこれから相場が上昇する局面では有用ですが、投資をするうえでは損をする場面も少なくないので、相場や流れをよく読みながら選択するようにしましょう。当ブログでは、他にも投資を始めとするお金にまつわる記事を多くアップしています。ぜひ併せてご覧になってみてください。
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