学習塾の開業や集客時に工夫したことについて紹介します。
どうも、フリーランスのライターことシャチ公です。今の仕事をする前、私は地元で小さな学習教室を経営していました。誰を雇うでもなく、個人事業として小さく運営していました。塾を営む者にとって、生徒集めというのは大きなハードルと言われています。特に、開業したばかりの小さな塾は無名で集客もなかなかうまくいかないものです。それでも、少しの工夫で私の塾は1年目から目標以上の生徒に通っていただき、生活できるほどの利益を上げることができていました。そこで今回は、私の経験をもとに、学習塾の開業と集客の際に工夫したことを紹介します。
学習塾経営の実態
少子高齢化が叫ばれる中でも、子供一人にかける習い事のお金が増えたり、小学生でも英語が必修となったりするなど、学習塾のニーズは依然としてあります。大手の学習塾は当然ながら人気ですが、地元に根付いた学習塾や夫婦で経営している街の小さな教室なども意外と生徒が通っているものです。サラリーマンを辞めて学習塾を経営したいと考える人や、学校の先生を引退して教室を開きたいと思っている人の中には、学習塾の開業や集客をどのようにすれば良いのか考えている人も少なくないでしょう。実際私も、学習塾を開業する時には、生徒集めが大きな課題でした。
私が、塾を開業する前に読んだ、学習塾経営のハウツー本では、開業1年目の塾が生徒を集めるのは簡単なことでなく、信頼を得られる数年は経営が厳しいと書いてありました。確かに、保護者からしてみれば、突然出てきた無名の塾に生徒を預けるのはためらわれますよね。ましてや、学習塾の講師というのは特別な免許が必要ありませんから、信頼を持ってもらうためには結構な年月がかかります。私はこうしたハードルを念頭に置きつつ、どうしたら生徒を集めることができるのか考えました。今回はその中から、特に効果があったと思われる5つの工夫についてご紹介したいと思います。
学習塾集客の5つの工夫
①屋号を工夫した
屋号とは、つまり学習塾の名前そのものです。以前の記事で、個人事業における屋号の付け方について紹介しましたが、学習塾を開業するにあたって屋号も工夫しました。学習塾の屋号というと、一般的には「固有名詞+塾」や「固有名詞+ゼミナール」などが定番ですが、経営者の名前を付けてしまうと堅苦しい印象を持たれがちです。知名度がそれなりにあれば良いですが、ぽっと出の学習塾では近寄りがたいイメージを与えてしまうかも知れません。そこで私の場合は、小中学生向けの学習教室だったこともあり、塾の名前に動物の名前を入れました。こうすることで見た人にインパクトを残すだけでなく、覚えやすく、馴染みやすい塾にすることができたのです。名前というのは、かなり重要な要素です。学習塾なのでふざけすぎず、やわらかい印象にすることで、初めて見た塾でも抵抗なく覚えてもらうことができます。このように1年目から生徒を集めるためには、初見の塾でも親しみやすい塾名にするよう工夫すると良いでしょう。
②キャラクターを生み出した
屋号に動物名を入れたこともあり、塾のマスコットキャラクターを作成しました。というか、屋号にかかわらず、開業前からキャラクターは作ることを決めていました。というのも、やはり1年目の塾は知名度も低く、地元で馴染みがありません。少しでも多くの人の目に留まり、また印象に残してもらうには、キャラクター戦略だと考えていたからです。キャラクターを作ったことで、塾のホームページや新聞の折り込み広告などに活用でき、インパクトを残すことができました。実際、開業してからも、生徒向けのプリントなどにキャラクターを配置することで興味を持ってもらいやすくなり、作って良かったと思っています。学習塾というと堅苦しいイメージですが、マスコットキャラクターを作ることで馴染みやすくなるのでオススメです。
③授業料を明確化した
私が小中学生だった時、学習塾の広告とかって授業料がハッキリ書いていないことが多かったです。実際通ってみれば、授業料のほかにも教室維持費だとか年会費だとか取られて、かなり塾代を支払う羽目になった記憶があります。それが嫌だったので、広告やホームページにはきちんと料金を書くようにし、また教室維持費やテキスト代などの料金も込みの価格で表示しました。また開業の時の説明会で「夏期講習の料金はどうなりますか?」と聞かれた経験から、講習の価格もできるだけ通常時から表記するようにしました。料金を明確化したことで、保護者は安心して通わせることができたと思います。
④無料体験を1回にした
これは講師によって賛否両論あると思いますし、塾によって方針が異なるところですが、無料体験を1回限りに設定しました。個人事業ですからあんまり無料にしてもタダ働きになってしまう、という思惑もあった一方で、塾を決めてもらうには1回の授業で良いだろうという考えもありました。1回の授業でここに入りたい!と思ってもらえなければ実力がない証拠ですしね。ダラダラ引き延ばすよりも、1回にした方が保護者としても決断しやすいようで、高確率でそのまま入塾となりました。こちらとしても、無料体験を1回にすることで、その1回に気合を入れて指導できますし、コストも削減することができます。
⑤親と生徒のニーズを捉えた
集客するうえで大切にしたいと思っていたのが、「親の心も生徒の心も、どちらもつかみたい」ということです。学習塾が難しいところは、お金を払うのは親ですが、サービスを受けるのは生徒だということです。どちらか一方が不満に思えば、簡単に塾をやめてしまいます。親は「きちんと指導してほしい」と思っていますし、生徒は「楽しく通いたい」と思っているはず。そのニーズを理解したうえで、それぞれに合わせた対応をするようにしました。たとえば、親は塾に入れさせたいけど子供はそこまでやる気がないなんて生徒がよく来ましたが、そういう子には「うん、塾って行きたくないよね。先生もそうだったよ。でもまぁ、とりあえず勉強しておけば将来役に立つし、先生は〇〇君の味方だから、勉強頑張ろっか!」というような感じです。どんなビジネスでもニーズを捉えるということは大切なことですし、学習塾は他のサービスと違ってやや複雑なので、この点は敏感になる必要があるでしょう。
以上、私の学習塾運営の経験から、生徒集めのためにした工夫について紹介しました。これから学習塾をやろうとしている人の参考になれば嬉しいです! 他のビジネスでも応用できる点があるかと思うので、ぜひ活用してみてくださいね。
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