元本保証される金融商品について紹介します。
どうも、ファイナンシャルプランナーのシャチ公です。私は、株やFXなどの投資で資産運用を行っていますが、中には堅実に資産運用したい!と考えている人もいるでしょう。この世の中には、自分が用意した資金を無くさずに資産運用できる「元本保証」というものがあります。そこで今回は、堅実な資産運用にもってこいの元本保証の金融商品について紹介します。
元本保証とは?
元本保証とは、最初にあったお金より下回らないことを言います。たとえば、株式取引を想像してみてください。株は利回りの良い投資とされていますが、万が一、株を買った会社が倒産した場合には紙くずになってしまいます。そうなると、自分が投資したお金が戻ってくることはありません。これを元本割れといいます。元本保証のされていない金融商品は、リスクがある反面、高いリターンも期待できるというのが一般的です。
それに対して、自分が投資したお金は一切マイナスにしたくない!という人が選ぶのが元本保証の金融商品です。株やFX、投資信託などは原則として元本割れのリスクがあるので、元本保証の金融商品となると数はそんなに多くありませんが、自分の資金を安心して確保しておくことができます。ただし、リスクを取らない分、リターンが少ないのはデメリットです。資産運用といえるほど大きなリターンは期待できない、と考えておきましょう。それでも、元本は絶対に割りたくない! 万が一の時に使えるお金を残しておきつつ運用したい!という人は、元本保証の金融商品も視野に入ると思うので、今回はその種類を特徴も含めて紹介します。
元本保証される金融商品
元本保証される金融商品には、大きく分けて4つあります。特徴を押さえて、自身にどの資産運用が向いているか判断しましょう。
・普通預金
元本が保証されるものといえば、銀行の預金がまず挙げられます。普通預金は、自分のお金を銀行に預けるだけだからお金は増えないのでは?と思う方もいるかもしれませんが、預けている期間は銀行にお金を貸しているという形式を取るため、銀行は利息を払ってくれます。ただし、大手メガバンクなどでは普通預金の金利は、2019年4月現在でわずか「0.001%」となっており、100万円預けても年間でもらえる利息はわずか10円です。このように低金利のもとでは、銀行に預けているだけではお金はあまり増えません。資産運用としてではなく、あくまでいつでも引き出しの出来るお金として普通預金を利用するのが良いでしょう。
・定期預金
普通預金が、金利が低い反面、引き出しが比較的自由にできる金融商品だとすれば、定期預金は、引き出しに制限がつく反面、普通預金より少しだけ高い金利に設定されている金融商品ということができます。金利が高いと言っても、0.01~0.1%くらいが相場です。100万円預けたら年間で100円~1,000円もらえる計算です。普通預金よりは高いですが、資産運用という観点から見れば、金利効果は微々たるものです。なお、定期預金は満期になるまで引き出すことができませんが、仮に引き出した場合でも当初の金利が適用されなくなるだけで、元本を下回ることはありません。中長期的に使わないまとまったお金がある場合に利用を検討しても良いでしょう。
・個人向け国債
個人向け国債とは、国が発行母体となっている債券のことで、満期まで持っていると元本にプラスして金利をもらうことのできる金融商品です。国債には、10年変動型、5年固定型、3年固定型の3種類があります。金利は0.05%が下限とされており、100万円の国債を保有した場合には年間で500円は最低でももらうことができます。国債は厳密にいうと、国が経営破綻などしてしまえば株式などと同様に価値がなくなる危険性もありますが、信頼度は極めて高い金融商品で初心者にもおすすめです。また同じく、地方自治体が発行する地方債なども国債と同じ仕組みを持つ金融商品です。
・個人年金保険
個人年金保険は、老後や将来に備えてお金を積み立てていく保険のことで、満期を迎えると年金形式で保険金を受け取ることのできる金融商品です。その性質上、満期まで保有していれば元本は保証され、利息を上乗せして受け取ることが可能です。利率は保険会社によっても異なりますが、満期時の返戻率が105~120%くらいに設定されています。たとえば、毎月1万円ずつ保険料を支払うと、30年後の総支払額が360万円になりますが、もし返戻率が110%ならその後年金としてもらえる総額は396万円になる計算です。なお、満期を迎えられれば大きな利息を得ることができますが、途中で解約すると元本を下回ることになるのが一般的なので要注意です。
ローリスクな金融商品
元本保証という考え方に近く、リスクの少ない金融商品は他にもあります。
・個人向け社債
個人向け社債は、国債と似た仕組みで、会社がお金を調達したいときに発行する金融商品です。満期になると元本と利息が償還されます。企業からすると、株は返す必要のない資金調達方法ですが、社債は返す必要のある資金調達方法ということになるので、購入者側から見ると社債の方がリスクは少ないといえます。ただし、必ずしも元本保証されるかというとそうではなく、会社が倒産するなどのリスクによってはお金が返ってこなくなる可能性もあることを頭に入れておきましょう。
・積立型の保険
個人年金保険は分かりやすい元本保証の商品ですが、それ以外の保険でも支払った保険料分は戻ってくる積立型の保険がいくつかあります。たとえば養老保険や終身保険がそれにあたります。いずれも途中で解約すると、解約返戻金は支払総額を下回ることが多いものの、満期を迎えたり一定期間が経つと支払った保険料分は保証されることとなります。自己資金を守りつつ、万が一のリスクにも備えることができるのでおすすめです。
堅実な資産運用をしていこう!
以上、さまざまな金融商品について紹介しました。いずれも、投資といわれる株やFXなどと比べて、リターンは大きくありませんがその分リスクも抑えられた金融商品です。将来へのお金を確実に確保したい人や、元本割れのリスクを嫌う人などは、これらの金融商品の中から検討すると良いでしょう。リスクやリターンを検討しつつ、自分に合った資産運用ができると良いですね!
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