小さな店舗がポイントカードを導入する時の4つの注意点

個人事業の小さな店舗が、ポイントカードを導入する際の注意点を紹介します。

 

どうも、ファイナンシャルプランナーのシャチ公です。小さな店舗が集客力を上げるためにポイントカードを導入するというのはよくあることです。しかし、やみくもに導入しても、コストがかかりすぎてしまったり、充分な効果が得られなかったりすることがあります。そこで今回は、小さな店舗がポイントカードを導入する際に注意したいポイントについて紹介します。なお、今回はお店側のポイントカード導入をテーマに紹介しています。個人事業主で店舗を運営している方や、企業でポイントカードの運用をしている方はぜひ参考にしてみてください。

 

ポイントカードの重要性

皆さんは、お財布の中に何枚のポイントカードが入っていますか? どこでお買い物してもポイントカードがあるほどで、今や小売店などの店舗でポイントカードは必須アイテムとなっています。本来、ポイントカードの効用は、主に「再来店を促す」ことができる点にあります。ポイントが貯まるからあの店に行こう、もうすぐ景品と交換できるから来店しよう、など客層心理を狙うことができるのです。

しかし、店側としてはポイントカードを導入する際にいくつかの注意点があります。それが「コスト」と「費用対効果」です。売上を上げるために再来店を促すわけですが、コストがかかっては意味がありません。採算が取れないような施策は、ビジネスではアウトです。また、費用対効果もよく考える必要があります。コストに対しての効果が期待できなければ、導入する必要もありません。そうした点に注意しつつ、ポイントカードを導入する時の注意点について今回は4つ紹介します。

 

 

ポイントカードを導入する時の注意点

小さな店舗がポイントカードを導入する際のポイントについて、大きく4つ紹介します。

 

①還元率は0.5~1%が適正

ポイントカードの還元率は、どこのお店も一般的には0.5~1%に設定されていることが多いです。100円買ったら、0.5円~1円を還元する計算です。ポイントが貯まったら、現金と同じように使える店舗もあれば、一定のポイントが貯まると景品や粗品と交換できる店舗もあります。還元率が0.5%を下回るとお得度が下がってしまうので、小さな店舗でもポイントカードを導入するのなら、還元率は0.5%以上に設定するのをおすすめします。

実は顧客満足度を下げずに、ポイントカードの特性を利用して還元率を下げることができます。突然ですが、以下のポイントカードがあったら、どちらがお店側に有利でしょうか?

100円で1pt(1pt=1円)

500円で1pt(1pt=5円)

実はどちらも、還元率でいうと「1%」です。しかし、ポイントが付く最低単価が異なります。そして、最低単価が高いほどお店側には有利に働きます。というのも、たとえば400円の買い物をした時、前者なら4ptが付与されますが、後者ではポイントが付きません。最低単価以下だと切り捨てになるため、お店としては、かけの還元率を下げずに、実際のコストを低く抑えることができるのです。還元率を下げるとお客様がポイントカードを使わないこともあるので、こうしたテクニックを使って見かけの還元率を上げることもできます。また、ポイントカードの期限を設けることでもコストを減らせます。

 

②初期コストを抑える方法も

ポイントカードを導入する際に注意したいのが、初期コストです。たとえば、ポイントカードを導入するためには、対応したレジスターを導入するか、ポイントカード専用の機器を導入するかしなくてはなりません。こういった初期コストは、10万円以上することも珍しくないので、採算がとれるかをよく検証してから始める必要はあるでしょう。低コストで始められるスマホアプリを制作するなども選択肢に入ります。

また、こうした導入のコストをかけないために、スタンプカードを作成する方法もあります。スタンプカードなら、スタンプを購入してカードを印刷するだけで始められるので手軽です。ただし、最近はカードタイプのポイントカードが増えていて、財布の中がいっぱいになるなど乱立していることもあり、スタンプ式のカードは利用されづらい可能性も考えられます。

 

 

③費用だけでなく手間も考える

ポイントカードを導入する際には、初期コスト継続してかかるコストを考える必要はありますが、それ以外にも考えたいのが手間です。レジでポイントカードを導入するのは良いですが、その作業が複雑化するとレジが混雑したり、お客様が離れてしまったりすることも考えられます。また、従業員やスタッフにスタンプカードの使用方法などを指導する手間も増えて来ます。こうした手間が、割に合っているかを考える必要があるでしょう。

 

④ポイント特典の分を考慮した値段設定をする

さて、ポイントカードを作ったのは良いですが、ただ作るだけでは、景品やポイント還元の分がコストとなってしまいます。当然ながら、ポイントカードを作ることによってそれ以上の効果が得られるというのが前提ですが、そのコストを考慮しておくことも大切です。ポイントの還元率が1%なら、最初から商品の価格を1%上乗せして値段設定しておくというのも一つです。ただし、途中からポイントカードを導入して値上げすると、お客様には不信感が走る可能性があるので注意しましょう。

なお、ポイントカードに入るために年会費などを取る店舗もありますが、個人事業の店舗ではあまり好まれません。会費がかかるカードは、加入に抵抗があるものですし、最近では入会費無料などがスタンダードとなってきています。年会費などは徴収しないタイプを導入するのが良いでしょう。

 

以上、個人事業の小さな店舗などでポイントカードを導入する際の注意点について紹介しました。これからポイントカードを導入される店舗は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

1件のコメント

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です