売上アップのためのPOP広告の書き方について紹介します。
どうも、ファイナンシャルプランナーのシャチ公です。私が書店のサポートを行っているときに特に重視していたのが「POP広告」です。いまや、ヴィレッジヴァンガードやドン・キホーテなどで馴染みのあるPOP広告。売上アップに有用なPOP広告の書き方について、私の経験を参考に紹介したいと思います。
PОP広告とは?
PОP広告とは、Point of purchase advertisingの略で、購買を促進するための広告のことを言います。「ピーオーピー」や「ポップ」と呼ばれ、小売業などの店舗では、販売促進のための広告媒体の一つとして使われています。書店を始め、スーパーやディスカウントストア、ホームセンターなどの小売業で有用とされています。
実際私も、書店でコミック担当をしていましたが、POPを工夫することによって、前年比を上回る売り上げに貢献することが出来ました。長い間、POPについて考え、どのようなものが購買意欲をあおるのか、売り上げに結びつくのかを工夫していました。今回はその中から、具体的に実践できるPOPの工夫について紹介したいと思います。
売上アップのためのPОP広告の書き方
今回は、売上アップのためのPOP広告の書き方について、大きく5つのポイントを紹介します。実際に私が、書店の現場で使っていたテクニックも掲載しているので、ぜひ参考にしてみてください。
①PОP広告の種類をよく知る
POP広告は、その目的に応じて大きく3つに分類して良いでしょう。1つは、値段や価格などを伝える「情報型POP」。2つ目が、商品の説明など口頭説明の代わりとなる「説明型POP」。3つ目が、注目してもらうための「インパクト型POP」です。たとえばスーパーでジャガイモを販売したいとき、値段や産地を知らせるPOPは情報型ですが、「新鮮で美味しい!」などを伝えるものは説明型といえます。また、他の野菜に比べてとにかく安い場合に「今日の目玉」などというPOPは、インパクト型といえるでしょう。このように、POPは目的に応じて異なることを理解しましょう。
また、POPの種類としても、卓上スタンドや吊り広告、パネルやのぼりなど大小多岐に渡ります。店の外ならばのぼりや大型POPが有効ですが、説明をダラダラ書いても認知されにくいので、短い言葉でインパクトあるPOPの方が効果的です。逆に、パン屋さんのように中身に何が入っているか分からないようなものには、インパクトよりも説明型の方が向いています。それぞれのPOPがどのような強みを持つか理解したうえで、状況に合わせたPOPを選択するようにしましょう。
②商品力に応じて書き分ける
POP広告というのは、商品が売れるのをサポートする脇役のような役割です。ですから、POPを書く上で重要なことは、「商品力」に合わせるということです。たとえばここに、じゃがいも1個と文庫本1冊があったとします。よりPOPが必要なのは、どちらだと思いますか?
答えは、じゃがいもです。なぜならじゃがいもは、そのままだと何の情報も記していないからです。逆に文庫本は、裏にバーコードがあり値段も記載されていますし、パラパラとめくれば内容が分かります。買い手にとって、文庫本は商品そのものに宣伝力があるのです。じゃがいもは、何もPOPが無ければ値段も分かりませんし、産地も分かりません。このように、商品にはそれぞれ商品力があります。この商品力に合わせたPOPを書いていく必要があるのです。
私は書店でコミック担当をしていましたが、POPにあらすじや値段を書かないようにしていました。なぜなら、裏表紙を見ればそんなことは分かるからです。それよりも、担当が読んだ感想だったり、他のコミックに埋もれないようなインパクトのあるPOP作成を心がけました。商品の性質をよく理解したうえで、商品力に応じてPOPを書き分けましょう。
③黄・赤・白・黒をベースに考える
POPの色彩については、特に決まっていませんし、別に私はカラーに詳しいわけではありませんが、定番なのは「黄」「赤」「白」「黒」ですね。赤はとても目立つ色ですから、値段などを書くのに有効で、黄色は文字としては目立ちにくいかも知れませんが、背景に使えたり、黒と合わせるとインパクトが出ます。そして、黄色や赤や黒をより鮮明に浮き立たせるために、白も使うと良いでしょう。POP広告の多いヴィレッジヴァンガードやドン・キホーテを想像していただくと、どんな色が目立つのか分かるかと思います。色使いはPOPを作る上で大事なポイントです。
色もさることながら、文字の大きさやフォントも意識するとより素敵なPOPが出来上がります。太字にしたり、下線を引いたりと、強調するのに有用です。また、後で説明しますが、イメージを伝えるのにフォントはとても重宝します。私の場合、カッチリとしたPOPの時は明朝体、フランクな感じの時はポップ体をよく使っていました。字体だけでイメージを伝えることができるのってすごいですよね。
④ソフトが無ければパワーポイントを活用する
お店や会社によっては、POPを作るためのソフトがあるところもあります。また無料の販促ツールを使ったり、POPなどの販促広告に強みを持つ業者に委託するという手もあります。しかし、こうしたソフトなどがなく、自分で一からPOPを作る場合には、「パワーポイント」がオススメです。パワーポイントは、ワードやエクセルと並んで名が知られていますが、もともとはプレゼンテーションなどで使うスライドを作るためのものです。ですが、レイアウト配置や装飾に長けているので、POPを作るのにも十分活躍してくれます。
⑤イメージ型POPも有用
大きく分けてPOPには3種類あると説明しました。しかし実は、情報型・説明型・インパクト型の3種に加えて、もう1つ有用なPOPがあります。それが、「イメージ型POP」です。イメージ型とは文字通り、消費者にイメージを提供することで商品を訴求する方法で、具体的には、絵やイラストなどが当てはまります。たとえば、お餅を売りたいと考えます。お餅に対して、値段や商品説明を加えるのは当然ですが、そこに「お正月」や「鏡餅」を連想させるイラストなどを付けたらどうでしょうか。お客様は、「もうすぐお正月か、お正月と言えばお雑煮だよね」という風なイメージを膨らませてくれて、お餅を手に取ってくれるかもしれません。
POPにイラストや写真を付けるというのは、ある意味スタンダードなことではありますが、このように購買意欲を高めるのに有用なことがあるのです。普段は、味気のない値段だけのPOPを書いているのだとしたら、こういった季節性などを表すイメージ型POPを付けてみて下さい。
以上、私の書店での経験から、POPでの書き方について紹介しました。小売店などで、POP作成をする機会がある方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!