投資をするなら覚えておきたい! 債券の5つのリスクとは? 

債券投資の5つのリスクについて紹介します。

どうも、ファイナンシャルプランナーのシャチ公です。株式投資やFXなど投資には色々ありますが、中でもリスクが低く初心者でも始めやすいのが「債券」です。国債や社債がこれにあたります。そんな債券ですが、投資をするにあたってはいくつかのリスクを考慮しておく必要があります。そこで今回は、債券投資のリスクについて紹介します。

 

債券投資とは?

債券とは、国や企業などが資金を調達するために発行するものです。国や企業などの発行者は、債券を買ってくれる投資家に対して、利子を支払い、償還日には元本を返すのが普通です。投資家からすると、国や企業にお金を貸しているという状態ですね。債券は償還期限まで保有しておけば、額面金額が戻ってくるので、基本的にはローリスクの投資として注目されています。途中で売却しなければ、原則として元本が保証されていると考えて良いものです。ただし、株式投資やFXなどに比べてリスクの低い債券投資であっても、いくつかのリスクがあります。そこで今回は、債券投資の際に考えられるリスクを5つまとめました。

 

 

債券投資における5つのリスク

比較的リスクの低い債券投資ですが、投資をするなら以下のリスクを押さえておきましょう。

 

①金利変動リスク

金利変動リスクとは、将来的な金利の変動によって債券価格が変動するリスクを言います。たとえば、市場金利が上昇した場合、既に発行されている固定金利の債券の魅力は下がってしまうため、債券価格は下落します。逆に、市場金利が下落した場合、既に発行されている高金利の債券は魅力が高いため、人気が集まり債券価格が上昇するという仕組みです。金利変動リスクを考える上では、以下のような仕組みが出来上がっているので覚えておくと良いでしょう。

金利が低下→債券価格は上昇
金利が上昇→債券価格は下落

 

②信用リスク(デフォルトリスク)

信用リスクとは、債券の発行体が経営破綻に陥った場合などに、投資金額の全部や一部が回収できなくなるリスクを指します。国債の場合は、国が財政破綻するというケースはそうありませんが、社債の場合には、企業が倒産してしまうケースも視野に入れておく必要があります。なお、信用リスクをなるべく抑えるために格付」を参考にすると良いでしょう。格付とは、第三者の評価機関が債権の発行体の信用力を評価したものです。格付には、格付け符号というものが用いられ、最上位の「AAA」から最下位の「D」まで10段階で評価されています。

一般には、「BBB」以上投資適格債と呼び、安全性の比較的高い債券であることを表しています。反対に、「BB」以下を投機的格付債(ジャンク債、ハイイールド債)と呼び、投資に不適格であるとしています。初めて債券投資をするという人は、ぜひこの格付を参考にしてより信用力の高いところを選ぶと良いでしょう。ただし、格付の高い債券は信用力が高い反面、多くの人が買うために価格が高く、利回りとしては低い傾向にあります。反対に、格付が低い債券は信用力が低いため、価格は下落し、利回りが高くなる傾向にあります。

 

 

③流動性リスク

流動性リスクとは、債券を自由に売買できないなど、流動性が低下してしまうリスクを指します。流動性リスクには大きく分けて2つあり、「市場性が低いことによるもの」と「異常事態によるもの」が挙げられます。市場性が低いとは、市場の規模自体が小さかったり、売買自体があまり活発ではなかったりという状況を言います。債券の場合は、そもそも償還期限を目指して購入することが多いため、途中で売却するとなると買い手が付きにくいという側面を持ちます。また、戦争や自然災害などの異常事態によって、取引自体が困難に陥る状況も考えられます。このように、債券を持っているのにいざというときに売却できず、資産としての価値が危ぶまれることを流動性リスクと呼ぶのです。

 

④カントリーリスク

カントリーリスクとは、外国の発行体が発行する債券について、その国の政治的・経済的なリスクなどのことを指します。たとえば外貨建ての債券を購入した場合、為替変動によるリスクがある訳ですが、為替はその国の政治経済の影響を大きく受けます。当初は予定していなかったような、戦争や通貨危機などが発生すると、大きな損失につながる恐れがある訳です。外国の債券を購入する場合には、信用リスクのところで紹介したような、民間の評価機関が発表している国ごとの信用度格付を参考にすると良いでしょう。

 

⑤途中償還リスク

途中償還リスクとは、債券を途中償還されることによって、当初予定していた利回りが確保されなくなるリスクのことを言います。償還期限まで保有していた場合に得られたはずの利息を得られなくなるため、不利益を得ることになります。途中償還の実施方法によって、抽選償還リスク繰り上げ償還リスクとも言われます。

 

以上、債券投資をする上で押さえておきたいリスクについて紹介しました。債券は発行から満期まで保有することで、比較的リスクを押さえて利息を得ることができる投資商品です。一方で、こうしたリスクがあることも念頭に置いたうえで投資するようにしましょう。当ブログでは、他にも資産運用や投資などお金にまつわる記事を多くあげていますので、お時間があれば他の記事もご覧になってみてくださいね!

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