高齢ドライバーによる事故。加害者や被害者にならないために

高齢ドライバーの事故についての考察です。

どうも、ファイナンシャルプランナーのシャチ公です。2019年4月、東池袋で、高齢者が運転する車が人を次々とはね、親子を死亡させた事故が発生しました。高齢ドライバーによる事故は、これまでも多くニュースになっており、社会問題と化しています。「ブレーキとアクセルを踏み間違えた」としてコンビニに突っ込んだり、高速道路を逆走したりと、高齢者による交通事故のニュースを最近では多く目にしますよね。高齢者の数自体が増えているので、仕方のないことと言ってしまえばそれまでなのですが、免許の返納の問題や自動運転技術なども絡み、大きな問題となっているのです。そこで今回は、高齢ドライバーによる事故について、私なりの考察をしていきたいと思います。日記なので、気楽に読んでいただけたらと思います。

「自分は大丈夫」という根拠のない自信が命取り

私の祖父母や、周りの高齢者を見ていると、妙に運転技術に自信を持っていたり、「自分は大丈夫だから」というどこから来ているのか分からない自信を持っている人が多いように感じます。いや、もしかしたらそう言っている自分だって、年を取ったらそう言ってしまう日が来るのかもしれない・・・。確かに、長年運転していたわけですし、仕事と同じくいわば「ベテラン」なわけで、自信を持たれるのも至極当然のことと思います。しかし、どうでしょう。身体の方は果たして現役ですか?と。運転をするには、様々な能力が必要となります。動体視力だったり危険察知能力だったり。視力が衰えてきたり、足腰が弱って来たりしていたら、それは経験ではカバーしきれない欠点となってしまうのです。

もちろん、一概に「高齢者は全員、免許を持つな!」という極論に結びつけるのは間違っていると思いますよ。農家さんとかは車が無ければ生活することもできない人もいますし、80歳を過ぎても運転技術が劣っていない人も確かにいるのかもしれません。個々のレベルを、国が判断することは困難です。ですから、自分のレベルを一番分かっている自分が判断しなくてはいけないんです! それも、自分に厳しく。自分のことを見誤れば、一瞬にして他人の命を奪い去り、莫大な賠償金を家族に背負わせることになるかもしれないのですから。

事故の加害者にならないために

・免許の返納をする勇気を持つ

自身が高齢者であると自覚していて、免許を保有している人は、「免許の返納」の決断を下す勇気を持つことが大切です。長年運転をしてきた人にとって、免許を返してしまうことは不便以外の何物でもないかもしれません。しかし、事故の加害者となるリスクを減らせるという点では、何物にも代えられないはずです。最近では、身分証明書としては免許書ではなくマイナンバーカードも一般的となり、最初は嫌々だったけど返納してみたら大したことなかった、なんて話をよく耳にしますよ。

・周りの意見を聞き、一人で判断しない

多くの高齢ドライバーは、これまで長い間運転してきた経験から、「自分は大丈夫」と勝手な判断を下しがちです。できるだけ、配偶者や家族などの意見を聞くようにし、一人で判断しないようにしましょう。たった少しの油断が、命を奪うことになったり億単位の賠償金を家族に押し付けたりすることになることを、常に念頭に置いて判断するようにしましょう。自身の運転技能に不安がある場合には、ドライブレコーダーを取り付け、その映像を見返して自分の運転を見つめてみるのも一つの手です。

・自動車保険の見直しをする

事故に遭ったときのことを考えるのも恐ろしいですが、リスクに備えることもとても大切なことです。もし交通事故の加害者になり、人を死なせてしまったようなケースでは、損害賠償が億単位になることも珍しくありません。ですが、自動車を運転する際に義務付けられている強制加入の自賠責保険では、死亡保険金が最大3000万円までしか保障されません。これでは到底、万が一の時に支払うことができません。こうした事態に備えて、任意保険には必ず入っておきましょう。任意保険にも数多くの種類があるので、よく理解したうえで、万が一に備えた補償額を設定した方が良いです。自動車保険の任意保険については、過去の記事をご覧ください。

事故の被害者にならないために

・リスク回避行動をとる

突発的な事故は、偶然としか言いようがないくらい防げないものもあります。しかし、少しでもそういったリスクに遭遇しないためにも、リスク回避の行動を常に心がけておくと良いかも知れません。たとえば、「車通りの多い道を歩かない」「自転車専用道路が設置されているところだけを走る」「青信号であっても必ず左右を見る」「スマホは歩行中に触らない」などです。何気ない些細な行動ですが、こういった行動を正しく行うことで、事故に遭うリスクを下げることができます。

・保険の見直しをする

家族に万が一のことがあった場合や、自身が大きなケガを患ってしまった場合、相手に一方的な非があれば損害賠償を求めるのが一般的です。しかし、相手側が保険に加入していなかったり金銭的に余裕が無かったりする場合には、泣き寝入りするしかない状況も考えられます。そういう時に、自身で保険に加入しておけば、最低限の補償を受けることができます。車両同士の事故であれば「搭乗者傷害保険」「無保険車傷害保険」などがこれに当たり、こちら側が歩行者の場合なら「交通事故傷害保険」などが適しています。特に、資産が多くある高齢者もいる一方で、年金だけで暮らしている高齢者もいて、相手の資金力はピンキリです。自分が被害者になってしまった時の備えて、自分の身は自分で守るという意味合いでも、保険に加入しておくのがオススメです。

国として対策を取る可能性も

最近これだけ、高齢ドライバーによる事故が取りざたされるようになったので、政府としても黙って見ていることはないでしょう。今後取られる対策として考えられるのは大きく2つ。1つが「年齢での免許返納命令」です。自動車の免許の取得が18歳からと決められているわけですから、免許を保有できる年齢の上限が定められていても何ら不思議ではありません。80歳以上は免許を返納するようなルールを定めることで、高齢ドライバーの数を減らすことにはつながるでしょう。ただし、各所から反対は沸くでしょう。特に、農村部などでは車が無ければ生きていけない人たちもいるので、一概に年齢でラインを引くのも賛否両論が出てくるところです。

もう1つが「自動運転の普及」です。これについては既に、実用化に向けて実験も行われており、自動運転技術が普及する日もそう遠くないかもしれません。というより、高齢ドライバーによる事故がニュースに取り上げられる度、急務であるとして紹介されますから、もう間近に迫っていると言っても良いでしょう。AIが運転する未来が来れば、どうしても車が必要な高齢者にとっての足ともなり、事故は減っていくものと考えられます。高齢ドライバーの事故が多発することで、ますます自動運転技術のニーズは高まっているのです。

以上、高齢ドライバーによる事故についての私なりの考察でした。当ブログでは、ファイナンシャルプランナーである私が、お金にまつわる記事を多くアップしています。たまには、今回のようにニュースをテーマにした議題で考察していくのも良いですね。良かったら、他の記事も見ていってくださいね!

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