金券をクレジットカードで買えない理由を紹介します。
どうも、ファイナンシャルプランナーのシャチ公です。皆さんは、贈り物に図書カードを購入したことはありますか。実はこの図書カード、このキャッシュレスの時代においても、クレジットカードで購入することはできないんです。一体、なぜでしょうか。そこで今回は、図書カードなど金券が、現金のみの支払いでクレジットカードを使えない理由について紹介します。
図書カードとは?
図書カードとは、書店などで利用することのできるプリペイドカードのことです。一昔前までは「図書券」が主流でしたが、2005年に販売が終了。1990年頃から発売を開始した、リペイドカード式の「図書カード」が普及しています。さらに2016年からは、「図書カードNEXT」と呼ばれるものに移行し、従来のパンチ穴が空く磁気カードから、QRコードの読み込み式に変わっています。なお、図書券や旧図書カードは有効期限がなく、発行は終了したものの現在でも使用できますが、図書カードNEXTには約10年間の有効期限が設けられています。
図書カードは、昔から今に至るまで、子供へのプレゼントや懸賞の賞品などで多くの人に愛されており、金券の中でも知名度の高い一つです。書店などで購入することができ、額面の金額を支払って入手することができる有価証券ともいえます。
図書カードはクレジットカードで買えない
書店で図書カードを購入する時、一般にクレジットカードを使用することが出来ず、現金のみの支払いとなっています。私が書店員時代の時、図書カードを1日に数件販売していましたが、1週間に1件程度の割合で「クレジットカード使える?」とか「電子マネーで買いたいんだけど」という風に言われました。その度に「金券は現金のみになります」と案内した記憶があります。たいがいどこの書店でもそう対応していると思いますし、金券ショップなどもそうなのでしょう。それにしては、図書カードが現金のみでしか買えないということを知らない人が多いなと、と思っていました。まぁ、キャッシュレスのこの時代にクレジットカードを使えないという方が違和感があるのかもしれませんね。
ちなみに、少し調べたら、クレジットカードや電子マネーを使用できず、現金のみの支払いとしているのは、図書カードだけではありませんでした。百貨店などの商品券や、JTBのギフト券なども支払いが現金のみとなっていました。また、こうした金券を取り扱う金券ショップでは、現金決済のみのところが多いようです。なぜ、図書カードを始めとする商品券やギフト券などは、クレジットカードを使用できないのでしょうか?
金券をクレカで買えない理由
結論から言うと、図書カードを始めとする金券が、原則として現金のみの支払いとしているのは、いわゆる「現金化」を防ぐためです。現金化とは、クレジットカードを使って今すぐ現金を手に入れる方法のことです。クレジットカードはそもそも後日決済されるカードなので、買い物はできても、今すぐ現金が欲しいと思ったときにはキャッシングをするなどしない限り、現金は手にできません。しかし、クレジットカードで換金性の高いものを購入し、転売することで現金を入手することができ、疑似的なキャッシングをすることもできるのです。
たとえば、図書カードなどの金券をクレジットカードで購入したとしましょう。利用者は、クレジットカードは持っているけれど、今すぐ現金が欲しい人と仮定します。クレジットカードで購入した金券を金券ショップなどに売ることにより、8~9割近い金額で買い取ってもらえます。換金性の高い金券を経由することで、クレジットカードから現金へ変換することができるわけですね。こうしたクレジットカードを使った現金化を防ぐために、換金性の高い金券の購入時はクレカNGとしているところが多いのです。
以上、図書カードなどの金券の購入にクレジットカードを使えない理由について紹介しました。もし使えちゃったら、換金目的で大量に購入する人が現れて、それが金券ショップに溢れて、結果として価値が下がる、なんてことにもなりそうですもんね。キャッシュレスの時代に逆行するような対応ではありますが、ちゃんと理由はあった訳ですね。知っておくと少し違う見方ができると思います。当ブログでは、ほかにもお金にまつわる役立つ記事を多くアップしています。合わせてご覧になっていってくださいね!