説明できる? 株の売買に役立つ「株式の投資尺度」一覧

株価の売買に役立つ投資尺度を紹介します。

どうも、ファイナンシャルプランナーのシャチ公です。株の売買をする上で重要なのが、投資尺度と呼ばれる指標です。それぞれの尺度を利用することで、賢い株取引に役立ちます。そこで今回は、数ある投資尺度の中から一般的な、PER、PBR、ROE、配当利回り、配当性向の5つの指標を紹介します。これから株を始める人や株式投資の初心者、またFP試験を受ける人など、なるべく分かりやすくまとめているので参考にしてみてください。

 

PER(株価収益率)

PER=株価÷1株当たり当期純利益

PERは、株価収益率とも呼ばれ、1株当たりの純利益に対して株価がどれくらいかを表すものです。こうして式で見ると株価について表していますが、これを拡大すると「時価総額÷純利益」を表しており、純利益に対して時価総額が何倍であるかを表しています。つまり、PERが10倍ならば、稼ぐ力に対して時価総額が10倍と言うことを意味しており、資本の回収まで10年かかることを表します。適正な水準は業種によって異なりますが、一般的に、PERが高いほど株価は割高、低いほど株価は割安と判断されます。

PERは、次に紹介するPBRとの区別が難しい所でもあります。FP試験対策などで覚える必要がある場合は、まずは「PERが株価収益率、PBRが株価純資産倍率を表す」ということを覚え、「E」「Earning=稼ぎ」を表し、「B」「Book-value=資産(帳簿残高)」を表すことを覚えましょう。

 

PBR(株価純資産倍率)

PBR=株価÷1株当たり純資産

PBRは、株価純資産倍率とも呼ばれ、1株当たりの純資産に対して株価がどれくらいかを表すものです。こうして式で見ると株価について表していますが、これを拡大すると「時価総額÷純資産」となり、純資産に対する時価総額も表しています。PBRが1倍ということは、その会社が今解散すると株式分を返済できることになります。1倍以下だと、解散して株式分を返済しても利益になることを表します。適正な水準は業種によって異なりますが、一般的に、PBRが高いほど株価は割高、低いほど株価は割安と判断されます。

 

 

ROE(自己資本利益率)

ROE=当期純利益÷自己資本×100

ROEは、自己資本利益率と呼ばれ、自己資本に対する当期純利益の割合を表します。自己資本を使って、いくら稼いだかを表す指標です。一般的に、ROEが高いほど、収益性が高いと判断されます。たとえば、株式で集めた自己資本が10億円あるとして、1億円の利益を上げたとすればROEが10%になります。ROEが10%以上だと、収益性が高いと判断して良いでしょう。

最近では、総資産利益率と呼ばれるROAも合わせて使われます。ROEが自己資本だけなのに対して、RОAは借入金も含んだ総資産に対してです。こちらは借金が多いと少なくなるため、ROEだけでは見ることのできない部分も把握でき、合わせて見ることでより正確な投資判断ができます。

 

配当利回り

配当利回り=1株当たり年間配当金÷株価×100

配当利回りは、株価に対しての配当金の割合です。株価が100円で、配当金が3円だとすると、配当利回りは3%ということになります。株主の多くがこの利回りを意識して購入すると言われていますが、株価が安くなるほど利回りも高くなるので、一概に利回りが高い方が良いかというとそうではありません。また、一見配当利回りが低いように見えても、株主優待で株主へ還元している企業もあるので、配当利回りと株主優待利回りを合わせて総合利回りで判断するのも一つの手といえます。

 

配当性向

配当性向=年間配当金÷当期純利益×100

配当性向は、稼ぎ出した利益に対してどれだけの割合で配当を出しているかを表したものです。純利益が3億円あったとして、配当が1億円だとすると、配当性向は33%ということになります。この数値が高いほど、株主への還元が積極的であると判断できますが、高すぎると稼ぎが悪くなっていて今後配当が減らされるとも予想できます。理想としては、30~40%前後といったところでしょうか。

 

以上、株式投資の尺度について紹介しました。この5つを押さえておけば、とりえずはFP試験も大丈夫ですし、マネー誌も読み取ることができるでしょう。説明できるレベルまで把握したうえで、株式投資に臨めると良いですね。当ブログでは、他にもお金にまつわる記事を多くアップしています。ぜひ見ていってくださいね。

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