最近問題となっている「デジタル遺品」についてです。
どうも、ファイナンシャルプランナーのシャチ公です。今や当たり前に普及しているスマホやパソコン。ネットが無かったら生活できない!と思う若者も多いことでしょう。高齢者の中にもスマホを使いこなす人も多く出てきて、まさにデジタル社会が確立されているといえます。そんな中、親族などの身近な人が亡くなった時に問題となるのが「デジタル遺品」です。そこで今回は、デジタル遺品の問題と、また遺族が困らないために生前にやっておきたいポイントについて紹介します。
デジタル遺品とは?
デジタル遺品とは、パソコンやスマホ内のデータなど、遺族が遺品整理をする際の困りごとの一つとなっている遺品のことです。近年は、日本でもスマホの普及率が大幅に急増しており、高齢者の中でもスマホの保有やネットの使用をしている人が増えています。そんな中、亡くなった人が残すパソコンやスマホに関わる処理や整理に、遺族が困ることが多いのです。
スマホというのは、とても個人的なもので、一緒に暮らしていたとしてもパスワードを知らない、というケースは多いでしょう。お葬式が終わった後に意外な交友関係が出てきたとか、遺産分割をした後に実はネット銀行に口座があったとか、何かとトラブルに発展することも少なくありません。できるだけ元気なうちに、デジタルの整理を行い、遺族が困らないようにしておくというのが大事なことです。
デジタル遺品に関する4つのポイント
デジタル遺品が原因で、遺族がトラブルに巻き込まれたり、遺族が困ったりしないように、生前にやっておきたいポイントを4つまとめました。
①スマホの写真やSNSのデータは生前整理しておく
スマホの写真やSNSのデータは、生前は自身のスマホの中だけで管理しているものなので誰にも見られることはありませんが、死後の遺品整理で遺族に見られてしまう可能性があります。よくある話が、スマホの中に変な写真が入っていたり、SNSで家族の知らないことをツイートしていたり、遺族が二重でショックを受けるケースです。やましいものや見られて嫌だと思うものは、スマホに入っていませんか? もし、いま家族に見られてマズいと思うものは、元気なうちに整理をしておくことをオススメします。遺族がショックを受けないように、自身のデータは自身で定期的に管理するのが良いでしょう。
②ネット銀行やネット証券の存在は記しておく
デジタル遺品関係で特にトラブルに発展しやすいのが、ネット銀行口座を持っていたケースやネット証券で株やFXの取引があったケースです。これらは、立派な遺産ということになりますから、本来は遺産総額を決定する時に必要な情報です。遺族がこの事実を知らないと、遺産分割をした後に出てきて協議をし直す必要が出てきたり、相続税をさらに多く納めなくてはならなくなったりします。それらのトラブルを防ぐために、ネット上でお金の保管や取引をしている場合には、その旨を遺言書やエンディングノートなどに記しておきましょう。身内の死にドタバタしている中でも、親族の目に留まれば、正しく手続きをしてもらえます。なお、その際にはパスワードなども一緒に記しておくと親切です。
③オンライン決済の定額サービスなどの存在も記しておく
同じく、ネットにおけるお金という意味では、オンライン決済の有料サービスにも気を付けなくてはなりません。一回きりの使用や買い物であれば問題ありませんが、たとえば毎月定額のサービスを利用している場合や、毎月定期で健康食品を購入している場合などは、死後にきちんと手続きができないと、ずっと支払いが続くことになります。毎月の定額サービスは毎月請求が立つので、いずれ親族も気づきやすいですが、厄介なのは毎年、年会費のようにかかるサービスです。請求が年一回なので気付かれにくく、本人も知らずに払っているケースもあり、注意が必要です。もし、ネットにおける定額サービスを利用しているような場合は、その旨を遺族に分かるようにきちんと記しておきましょう。
④アカウントIDやパスワードはまとめておく
最後に、全体を通して、ネットではアカウントIDやパスワードを使用すると思いますが、それらはきちんとすべて明記しておきましょう。一昔前のパソコンであれば、デジタルの専門家がチェックすることは容易にできましたが、最近のスマホはセキュリティも強固で、アカウントIDやパスワードを知る本人しか開くことができません。残された家族が、デジタル遺品で困らないように、自身が利用していたものはすべてリストアップし、アカウントIDやパスワードとともに記しておきましょう。下のようなエンディングノートを使うと、便利ですね!
以上、デジタル遺品で遺族が困らないためのポイントについて紹介しました。これからどんどんスマホを当たり前に使ってきた世代が増えて来ます。そこでデジタル遺品の問題は、今後さらに増加していくものと考えられます。遺族に迷惑をかけないためにも、きちんと明記しておきたいですね。当ブログでは、他にもお金にまつわる記事や相続に関する記事を多くアップしています。ぜひ合わせてご覧になっていってくださいね!