交通事故を起こした時の補償の種類一覧!5億円以上の高額賠償になることも?

交通事故を起こした際の補償についてです。

どうも、ファイナンシャルプランナーのシャチ公です。昨今、煽り運転や高齢者ドライバーによる事故など、運転にまつわるニュースが世間を賑わしていますが、実際自分が事故を起こしてしまった時のことを想像したことがあるでしょうか。いざというときに戸惑わないように、故を起こしてしまったどうなり、どのような補償が必要となるのか理解しておきましょう。そこで今回は、事故を起こした時の補償の種類について詳しく紹介します。

交通事故を起こすとどうなる?

絶えずニュースで目にする交通事故。交通事故を起こすと、刑事上・行政上・民事上の3つの責任が生じます。まず、刑事上ですが、事故によって相手を死亡させるなど悪質と判断されたものは、業務上過失致死傷罪が適用され、処罰されます。特に、ひき逃げや酒酔い運転などは代表的です。次に、行政上の責任では、責任の程度に応じて免許の点数が減点されます。ひどい場合には、一発で免許の停止や取り消しの指示があることもあります。

そして最後に、今回のテーマでもある民事上の責任については、被害者に対して金銭面での補償をする必要が生じます。追突や歩行者に対する事故など、被害者側に一切の過失がない場合は、被害者にかかったお金の全てを加害者(もしくは加害者側の保険会社)が負担する形となります。もし双方に過失があった場合、それぞれの過失割合に応じて、賠償金額が算出されます。任意保険はその肩代わりをしてくれますが、被害者の過失割合の分を賠償金額から差し引く過失相殺が行われ、実際の賠償金額が決まります。

交通事故の際の補償の種類

交通事故の補償の種類として、大きく分けて6つ紹介します。それぞれを合わせた総額が、加害者側が被害者側に補償する金額と言うことになります。

・ケガの治療費

ケガの治療費は、事故の過失割合にもよりますが、加害者側が負担することになります。治療費を始め、看護料や雑費など病院に入院したり通院したりするのにかかった一連の費用が含まれます。被害者側が一旦立て替えて後で請求するケースと、被害者が病院の窓口で申告し、加害者の保険会社が支払うケースがあります。なお、加害者にすべての過失がある場合、被害者には健康保険を使う義務はなく、医療費がとても高額になることもあります。

・慰謝料

慰謝料とは、事故による精神的・肉体的苦痛に対する補償を指します。入通院慰謝料・後遺障害慰謝料・死亡慰謝料の3種類があります。慰謝料は、自賠責基準・任意保険基準・弁護士基準の3種類の基準のいずれかが採用されることが多く、事故や被害者の状態によっておよその相場が決められています。死亡事故の場合には、数千万円もの慰謝料を遺族に支払うケースもあります。

・物損の補償

人をケガさせただけでなく、相手の車や他人の家などを破損させた場合には、その修理代や買い替え費用も加害者が負担しなくてはなりません。こればかりは運ですが、相手が高級外車だった場合や、相手の付けていた時計が高額でそれが故障した場合などは、物損とはいえ相当高額になることも考えられます。

・休業損害

事故によって、被害者が働くことが困難な状態に陥ってしまった場合、それによる損失も加害者が負担しなくてはなりません。交通事故に遭わなければ得ることが出来ていた利益ですから、被害者としては当然負担してもらいたいものですね。被害者の職種などによって、基礎収入が異なるため、基礎収入の算定や日数の計算で揉めるケースもあります。

・葬儀費用

もし被害者が死亡してしまった場合、葬儀などの費用も加害者が負担する必要があります。こちらにも3つの基準が設けられており、最も基準の低い自賠責基準では、60万円が上限とされています。

・逸失利益

交通事故に遭遇した被害者が、もし事故に遭わなければ得られたであろう収入について計算されるのが、逸失利益というものです。先に説明した休業損害も逸失利益の一つですが、広く逸失利益と言った場合には、将来的にかかってくる損失を考慮したものです。事故に遭って働けなくなった場合、生涯普通に働けていたら得られたであろう収入を算定するわけです。高額所得者を死亡させてしまったり、若い人に後遺症を負わせたりした場合、この逸失利益が大きくなります。

交通事故による高額賠償の具体例

交通事故による補償は、どのくらいの金額になるのでしょうか。これまでで最も高額といわれているのが、2011年11月1日に横浜地裁で判決が下された、41歳男性の死亡事故です。被害者が酩酊して道路を横断中に、タクシーに引かれて死亡した事故でしたが、被害者が医者で高額所得者であったことなどが考慮され、損害賠償の金額は「5億843万円」にも上りました。ほかにも、自転車による事故でも高額賠償になるケースもあり、賠償金が3億を超えることも珍しくありません。

高額賠償に備えて自動車保険を検討するべき

車を運転する以上、事故を起こさない確率はゼロではありません。ハンドルを握った瞬間に、誰もが加害者になる可能性があります。そして、ひとたび事故で相手に多大な損害を与えてしまえば、一瞬にして数億円の補償義務を負うことにもなります。そんなリスクに備えて、自動車保険には必ず加入しておきましょう。通常、法律で義務付けられている自賠責には全員が加入していますが、死亡事故の場合で3000万円まで、後遺障害で4000万円までが上限となっています。先ほどの具体例で紹介したように、数億円の補償をカバーできるほど自賠責は十分な保険とはいえません。万が一の高額賠償に備えるのであれば、任意保険の加入を検討する必要があります。

任意保険の詳しい種類や加入のポイントについては、過去の記事が詳しいので今回は割愛します。ぜひ合わせてご覧になってくださいね! 当ブログでは、他にも保険に関する記事お金にまつわる記事を多くアップしていますので、時間が許す限りご覧いただければ嬉しいです。

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