物価上昇はなぜ起こる? 値上げラッシュ3つの要因とは

値上げラッシュの要因についてです。

どうも、ファイナンシャルプランナーのシャチ公です。昨今の日本は、決して景気が良いとはいえませんよね。それがうかがえるのが、毎年ニュースになる「値上げラッシュ」です。なぜ値上げラッシュや物価の上昇は起きるのでしょうか? そこで今回は、物価上昇の要因について解説します。日本経済を知る上でも重要なポイントなので、ぜひ覚えておきましょう。

 

物価上昇は悪いこと?

物価上昇とは、国内で売られている物の値段が上がることを言い、インフレーション(インフレ)とも言います。これまで100円で買えていたものが、110円になって、物の値段が上がることを言います。物価上昇と一言で言っても、良いケースと悪いケースがあります。良いケースは、物価の上昇とともに景気が好調である場合です。物の値段が上がっても、給料などの収入も増えれば、結果として好循環となります。デマンドプル型と言われます。一方、悪いケースは、コスト増などで物価だけが上昇する場合です。この場合、収入が増えるわけではないので、単に家計の負担が増えるだけになります。コストプッシュ型とも言われ、今の日本がこの状態であるという専門家も多いです。

2019年4月から、飲料品やヨーグルトなど、家計への打撃が大きい食料品が一斉に値上げとなりました。物価が上昇した分、給料などの収入も増えれば良いですが、収入が増えないままでは単に支出が増大することとなり、家計へは大きな打撃となります。物価が上昇する要因として考えられるのは、一体なんでしょうか。

 

 

物価が上昇する3つの要因

物価が上昇する要因として考えられるのが、大きく3つです。

 

①需要の増加

これはインフレの中でも良いケースに該当する要因です。国内需要が高まることによって、価格が上がるケースです。経済が活性化されて、需要が供給を上回ることによって、物価が上昇するという仕組みです。高度経済成長期の日本がその良い例で、消費が活性化しており、景気が良い状況を表しています。企業の利益が増える、設備投資が増える、土地や株価が上昇する、従業員の給料が増える、消費が増える、など好循環となるのが特徴です。

 

②コストの増大や人材不足

こちらはインフレの中でも悪いケースです。商品を生産するのにかかる原材料費が上昇すると、そのまま価格に反映されることがあります。特に、野菜などは天候の影響を受けやすく、不作だと値上がりすることがありますよね。また、海外からの輸入に頼っている場合、海外で値上げが起きると入手コストが上がるため、価格に上乗せされることもあります。また、人材不足によって供給がうまく立ち行かなくなった場合にも、価格に影響を及ぼすことがあります。ゆうパックの値上げが代表例で、配達員の人材確保が難しくなると、輸送費が上がり、値上がりに影響します。

 

③円安の影響

私たちが生活するうえで欠かせない、小麦粉や石油などはほとんどを海外からの輸入に頼っています。海外から調達するためには、お金が必要ですが、為替が円安に振れると「円の価値が下がる」ことになり、輸入するために多くのお金が必要になります。たとえば、今まで1ドル=100円だったのが、1ドル=110円になった場合、1ドルで購入できる小麦粉が100円から110円へと実質負担が増えてしまいます。こうなると、国内での販売価格に反映せざるを得ず、結果として値上げラッシュの一因となるのです。反対に、円高になると海外からの輸入が有利になるため、円高還元セールなどお得になることも多々あります。

 

 

消費増税で家計への負担も増加

今の日本経済は、コストの増大によって物価が上昇しているだけの悪いインフレということができます。金利も低いですし、決して好景気という訳ではありません。そのために政府としても、最低賃金の向上など手を打ってはいますが、なかなか決定打にはなっていません。そんな中、2019年10月からは消費増税も控えており、更に家計への負担が増えることが予想されています。消費が落ち込めば、企業の利益も減り、さらなる悪循環となることは想像に難くありません。昭和のような好景気に戻ることは、果たしてあるのでしょうか。物価上昇は、私たちの生活に直接かかわることですから、今後の動向を注視していきたいものですね。

 

以上、物価上昇や値上げラッシュの要因について解説しました。値上げは、私たちの家計に直接影響するものです。他人事だとは思わずに、値上げの理由をよく考えて、日本経済を見ていけると良いと思います。当ブログでは、他にもお金にまつわる記事を多くアップしています。ぜひ参考にしてみてくださいね!

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